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出産
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この日は大雨だった。
あのクッキーからまたディオエールの顔を見ていないテアは
すっかりディオの顔色ばかりを気にするようになった。
古い、ペンダントを握りしめて考えるのは
あの日彼ではなく、ディオエールだった。
そのくらい、今テアの中には
ディオエールでいっぱいだった。
きょうは気持ち悪くてベットで寝ていたテア
だが、トイレに行きたくなり、立とうとしたその時、
タラっと太ももから何かが伝う感覚がした。
見ると透明な液体がダラダラと溢れていた。
破水したのだ。
急いでそばにいたアメリアが駆けつけ、サリーは医者を手配した。
ベットに寝かせられ、踏ん張れと医者に言われる。
痛くて痛くて身体中汗と涙が止まらなかった。
だけど、ジェスや、セシリーが手を繋いでくれて痛みが少し和らいだ。
もっと踏ん張るようにと言われ足とお腹に力を入れて力んだ。
頑張れと応援をされやっとオギャアと
小さな泣き声が聞こえた。
その元気な泣き声が聞こえて安心したテアは
疲労と安堵で瞼を閉じ、深い眠りについた。
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