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ふらふらと帰宅すると、「久し振り」と声をかけられ、慌てて駆け寄った。
「瑠衣……!」
「ごめんね。なかなか相手が見つからなくて。年下で優しい男しか捕まらなかったんだけど。流石に嫌?」
瑠衣の言葉を聞いて、唇を噛んだ。
マジで三人でヤるつもりか。最初に言ったのは俺だけど……
他の誰かに抱かれる……? お前の目の前で……?
嫌に決まっている。
なんとなく温かかったお前の隣。いつの間にか大事になっていた。
もしかしたら、お前と本物になれるかも……
ほんの少し思ったりした事もあった。
――そんな日はこない。
俺達の関係は一生このままだ。
「いいよ」
動揺しながら、顔に出さず受ける。
「……いいのかよ」
若干の動揺が伝わる。まるで俺が断ると決めつけた話し方だな。
「あんたの嫌いな優しい男だぞ」
あぁ、そうか。納得がいった。
俺の気持ちに気付き始めて、かまをかけたんだ。もしくは釘を刺された。
ふと車の美人を思い出す。それとも本命ができたから、俺はお払い箱か。
「…………苦手な訳じゃない。本気になると困るから避けていただけ」
本音を伝えると、瑠衣の目が寂しげに揺れた気がした。
断るタイミングを逃し、そのままホテルへ。
…………今すぐ逃げ出したい。
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