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「ちーす」
オレの唐揚げサンドを食べながら
駿くんは隣のクラスに入って行った。
オレと駿くんは小中ずっと一緒だったのに、高校で初めて違うクラスになった。最初は、自分の知らない友達と仲良くしてる駿くんを見てると、胸がモヤモヤした。
でも今では、こうやってお互いの交友関係って広がって行くんだなぁ。と、割り切る事にした。
実際オレも、駿くんの知らない友達と仲良くしてるんだし。お互いにそこをどうとか話したこともないから、きっとそんな事を気にしてるのはオレだけだと思う。
放課後、また、プールに行く。
今日は体重を測る日だ。
オレが体重計に乗ると、目盛りが一気にぐいーんと振れた。
「……飯田っち。」
「ひゃひゃ!バレた?」
「早く足どけろよ。」
「くふ。そう怒んなって。シワが増えるよ?」
「うるせーよ。」
体重チェックもオレ達の体調管理の一つだ。自分のベスト体重と筋肉の付き具合もバランス良くやらないと、タイムが落ちるから。今日は軽く準備運動をして、筋トレから始める。
ここはトレーニングルームも充実してる。入学当初はあまりにも本格的すぎて気が引けたっけ。
ここからは、いつもふざけてる飯田っちも本気モードに入る。
うん。
いい顔してやってんな。
ちなみに選手一人一人の練習メニューは、藍染男子高校専属の奥野朔(おくの さく)コーチが決めてくれる。
「はい。中村の今日のメニューはこれだよ。」
ふにゃふにゃ笑って渡されたメニューは、ダンベルローイング10回3セット、ダンベルベッドリフト10回3セット、ダンベルプルオーバー10回3セット。
つかさ、ダンベル効果3連チャン…
けっこう鬼だな。
「奥野コーチ、これ…。」
「うん?」
「鬼…ですね。」
「だな。でも、お前の腰にはそれが一番だぞ。」
「…はい。ありがとうございます。」
わかってる。
腰痛持ちのオレは、背筋を鍛えるのが良いってことも。
その時、トレーニングルームに音もなく
真田先輩が入って来た。
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