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家に帰ってから、ベッドの上で考える。
駿くん、なんで機嫌が悪かったんだろう。バタフライ組でなんかあったのかな。でも、オレに大声を出すのは筋違いだよな。うん。
夕飯食ってから、母ちゃんに隣りに行ってくると伝えた。
このままの気持ちで、また明日 駿くんに会うのが嫌だ。最近は駿くんとも変な感じだし…
駿くんちの玄関の前、一呼吸置いてから
インターフォンを鳴らした。返事はなくても、すぐに出てきてくれたのは駿くんで
「カズ…」
「駿くん。上がっていい?」
「あ、…うん。」
見た感じ、駿くんはさっきのような殺気立った雰囲気はないから少し安心した。相変わらずのポーカーフェイスだけど、きっと心の中では連絡もなしにオレが来たから驚いてるとは思う。
久しぶりに上がる駿くんの家。
シーンとした気配。オレら以外は誰もいない感じだ。
今日はおばさんは夜勤…かな。
看護婦をしてる駿くんのお母さんは、よく夜勤で居ないことも多い。おじさんも仕事で夜は遅いし、姉ちゃんももう大学生だからってかなり自由に過ごしてるらしい。
「駿くん、ご飯は?」
「食べた。」
「宿題は?」
「……………まだ。」
「クスクス。わかんないんだ?」
「んだよ。いいだろ」
チラッと目線を合わせてからスッと逸らされる。でも、さっきみたいな怒ってる雰囲気は感じられない。…駿くんの機嫌、直ったのかな。
「じゃあ、どうする?」
「なにが。」
「宿題さ、やらないとね。」
「…あぁ、まぁな。」
駿くんは観念したようにはぁと溜め息を吐くと、黒曜石のような大きな目を
バツが悪そうに片目だけ瞑った。
やっぱり…イケメンだよなぁ。
目鼻立ちもハッキリしてるし、高校に入ってからどんどんかっこよくなってる気がする。男らしくなったというか…
駿くんを見上げたまま ついジッと見入ってしまう。
「………っ、なんだよ。」
「え?…」
「そんなに見んなって…」
「み、見てないよっ」
見てるのがバレて恥ずかしい。
自分の顔が、赤くなるのがわかった。
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