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epsode2 同居人
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あれから駿兄に説明を受けた。
この家を、シェアハウスとして運営していること。彼は、この家の同居人だということ。
「はーぁ」
僕は、そういうことだったのかと納得した。
と、同時に浮かれていた心が萎んでしまった。
(久々に色々話せると思ったんだけど。)
そういえば、この人ってそういう人だったなぁ。
人の為に色々頑張って働く人だった。
そう思ってガックリと肩を落としながら、案内された部屋に入ったっけ。
あれから、約2ヶ月。
町はクリスマスモードで、イルミネーション一色だったのが季節は真冬。
ここら辺も一面の銀世界に染まった。
*
ここ2ヶ月でわかったことは、というと。
まず、同居人の人は梓さんということ。
名前からして、女性によく間違えられるらしいが、れっきとした男性だ。
髪の毛はブリーチ入りまくりの金髪。
耳にはいくつついてるの?ってくらいに、穴が空いていて、大抵そこにはリング状のピアスがゆらゆら揺れている。
最初は、ヤンキーかなにかと思って、めちゃくちゃビビり散らかしていたのだが、案外そんなことはなく普通の人だった。
料理を含めた家事全般が得意で、
いつも料理を作ってくれる。
それと、駿兄は僕のことを、小さい頃と同様に可愛い弟としか思っていないようだった。
だけど、それは梓さんも同様で、彼は頼れる同居人だと思われているらしい。(この間、駿兄が僕に直接教えてくれた)
それを聞いた途端、ホッとしたのと同時に、梓さんが駿兄に頼られていることを、羨ましいと思ってしまった。
僕は、駿兄からしたら、いつまでたっても可愛い弟で。そのポジションから抜け出せていないというのに。
1人前の大人として扱われている梓さんが、
少し羨ましかった。
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