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シアン・フラウ5
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「よし、とりあえず意識がしっかりしてるし、体温も戻りつつあるから、アタイも朝食かき込んでくるか、シアン時間はある?」
「あぁ、今日の予定は無いよ」
「OK、ならシアン、その子がおいたしないように面倒見ててあげて⦅まだ気になる点があるから、すぐ戻るわ⦆」
「ありがとう」
耳元で囁かれた言葉をしっかり聞き取り、返事をすると、よろしくねーー!と少年にブランケットをかけて去っていった。
「君はいい子だね、名前は本当に教えてくれないのかな、歳とか」
「な、名前なんて…ある訳ないじゃん、歳とかも覚えてない」
「そうか…1人で今まで」
「なに、…哀れまないでよ」
「そんなつもりは無かった、尊敬に近い。」
「なんで?」
「私も昔両親を失ってからは姉が親代わりに世話をしてくれた、私が今ここにいるのは姉のおかげだ」
「…そっか」
「何故君がそんな寂しそうな顔をするんだい」
「ぇ…」
俺は寂しそうな顔をしていただろうか、やっぱり失う事が大半な世の中なんだな、と思っていただけで、反応に困る。
どう返答をしたらいいのか、戸惑っていたら、シアンは苦笑して、話題を変えた。
「君はとても綺麗な瞳の色だね左右違う、宝石の様だ」
「いきなりなんだよ…アンタだって…綺麗だ」
「ありがとう、君が落ち着いたらお風呂にでも入ろう、所々髪は長いのだね」
「切ったりしたことない…引っかかってちぎれる事はあったけど…」
話している間、隣に立っているシアンの青い空の様な瞳がずっと俺を見て話してるのがなんだか落ち着かなくて、目線を泳がせてしまう
「その、座ったら?…ぁ」
見つめないで、と思いつつ立ちっぱなしだ、と伝えたら、俺が握っていたシアンの手に視点が移る、慌てて手を離すと、もう大丈夫?と聞かれて、頷くと、傍から椅子を持ってきて、処置台の隣に座った。
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