アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4
-
「へぇ。綺麗な体してんじゃん。顔はママ似?かなりの上等品だな」
下卑た表情で俺の体を上から下までじろじろと見回し、にやついた男は煙草に火をつけた。満足気に言う男の言葉の意味は理解出来ない。こんな事をして、何の意味があるのだろう。
それに、上等品って……?
得体の知れない恐怖に涙が溢れて視界が歪んだ。そんな俺を見て男たちは嬉しそうに笑う。
「こいつはかなりクるな」
「このまま犯してもいいですか?」
「お前らふざけたこと言ってんなよ。早く事務所戻るぞ。きっちり仕込ませねーといけねーんだからな」
立場的に、一番偉いのは目の前にいるこの男なんだろうなと思った。その男の言葉で拘束が解かれ、すぐにまた服を着ろと命令された。震える体と指先で破れた制服に身を包むと、また強い力で腕を引かれた。
「ほら。二度と帰ってこれないマイホームに最後のお別れ言いな?」
「…さい、ごの?」
「おう。お前はこれからずっとうちで働き続けんだよ」
なんとなく、なんとなくだけど俺の人生ここで終わったんだなと思った。
授業を受けたり、友達と笑い合ったりとなんの変哲も無い普通の生活が今この瞬間に奪われていく。それに気付いてしまえばなぜか体の震えは止まり、世界が灰色に染まった。
ああ、助けて。
でも誰に助けを求めればいいの?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 193