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「…ん、む…ちょっと待って!」
「今度はなんだよ」
「じゅ、準備させて。女の子と違って男はすぐにエッチ出来ないから」
「準備……」
ごくりと息を飲んだ海翔を引き離し、俺はソファから浴室へと向かう。
「なるべく早く終わらせるから、待ってて」
神妙な顔つきで何度も頷いた海翔にふっと頬が緩む。これまで数え切れないほどのセックスを経験してきたけど、こんな風に色んな距離が近いのは初めてだ。
久しぶりに後ろの準備を済ませ、なんの色気も無い部屋着に着替えた俺はどきどきしながらリビングに戻った。しかしソファにいるだろうと思っていた海翔の姿はそこに無く、部屋の明かりまで消されていた。
どこにいったんだろう。
しばらくリビングの扉の前で立ち尽くしていたら突然海翔の寝室の扉が開いた。室内から漏れる淡い光とともに現れた海翔は上半身裸で、なぜか小脇にヨルを抱えている。
「いいか、今夜は絶対に開けてやらないからな」
そう語りかけながらヨルを下ろした海翔が、ようやく扉の前で立ち尽くす俺に気付いた。
背後からの薄明かりが海翔の顔と体に影を落とす。暗闇のせいで表情まではわからないけれど、見られているのがはっきりとわかってなんだか物凄くどきどきした。
「…準備終わったよ」
「……おう」
海翔の寝室に入るのはこれが初めて。ここに来た時も、紹介はされたけどわざわざ開けて見せてもらったりはしなかった。先に中に入った海翔の緊張感をひしひしと感じ取りながら、俺も初めて海翔の寝室に足を踏み入れた。
「…もっとこっち来いよ」
ヨルが中に入ってこないよう気を付けながら扉を閉め、振り返った瞬間そう声をかけられる。
足元灯と枕元の小さなライトだけが点いた室内。海翔はベッドの真ん中あたりに座っている。
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