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近くのコインパーキングに駐車したけれど、大きめの車だったから少し手こずった。
「・・・ふぅ〜。」
エンジンを切った瞬間、思わず息が漏れた。
その様子を見ていた山野さんが、
「やっぱ帰りは運転するわ。」
なんて言うもんだから、心臓がバクついた。
「大丈夫!この車の性能って凄いなって感心した息だから!!」
ペロッと嘘が口から飛び出た。
「あ、やっぱり違う?」
「うん、違う違う。」
高級車だから、シートヒーター(冬だと使うと思う。座席があったかくなるやつだ。)や、マッサージの機能も付いていたし、内装がとにかく上質だった。
「んー、なら、車買うときはこの車にしよう。」
シナクテイイデス。
「いやいや、持たなくて良いと思う!運転するタイミングが無いですよね!」
「うーん、まあ確かに。」
税金、駐車場代、メンテナンス代。
車を持つだけで、それ以外の経費が掛かる。
「もったいないですし!いまの電車通勤とかが良いでふよッ!」
舌を噛んだ。
全く嘘なんてつくもんじゃないと思う。
「さ、荷物を取りに行こう。」
「はい!」
ほんの少し周囲を警戒しながら、おれの部屋へと急いだ。
------------※ ※ ※------------
!!?
一階にあるおれの部屋の郵便受けに、白い封筒が入っていた。
宛名も、差出人の名前も入っていない。
不気味な封筒に、おれはゾッとした。
「や、山野さん。」
「俺が開ける。」
山野さんは、おれの手から奪うように封筒を手に取ると、音を立てて封を切った。
「・・・!!」
中には、通勤中と思われるおれの写真が3枚入っていた。
『昨日は綺麗に撮れたから、プレゼント。』
一緒に入っていた手紙に、おれはサァッと血の気が引いた。
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