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さて、コンビニ前では・・・。
「中継してたってことかーーーーッ!!」
びっくりした。
おれは、初めて見る山野さんの怒髪天(どはつてん)を衝く様子に、めちゃくちゃびっくりした。
チュー系ってなに?!
よく分かんないけど、キスなんて中島くんとした事はない。
それに、だいたいファーストキスは山野さんに捧げたのだ。
「やめてーーー!!!」
中島くんを蹴り上げようとした、山野さんの右足にしがみついた。
「チューとかリアルで無理だから!」
中島くんもしゃっくりを上げながら首を傾げた。
「チュートリアル?それは最初に済ませましたよ。」
「なにー?!」
山野さんがキレる音が聞こえた(気がした)。
「許さんッ!」
「待って待って!落ち着いてッ!」
山野さんの腰にタックルして、壁際に引き離した。
お医者さまなのに、たぶん、このままだと手が出ちゃうと思ったのだ。
「何もないから!おれを信じて!」
「甲斐くんは被害者だぞッ!」
な・ん・の?!
「何もないから!大丈夫だから!」
「中継されてるんだぞ!」
「だからチューなんてしてないってば。」
ぽかんとしている中島くんに叫んだ。
「とりあえず、おれん家に行ってて!」
「承知したッ!」
もうもうもう!
「待てッ!」
「あなたは危険です!バディの言う事をききます。」
中島くんも、引っ掻き回さないでッ!
「山野さん、落ち着いて!中島くんは友だち以外の何者でもないから。」
「落ち着けるかッ!」
山野さんから腕を取られて引き上げられた。
そして、次の瞬間、強く抱きしめられた。
「・・・大事な恋人が中継されたんだぞ。許せるわけがない。」
ん?
「山野さん、今、なんて?」
「許せるわけがない。」
違う違う。
「その前。」
心臓がドキドキしている。
急激な運動が、体を痛めつけていた。
「大事な恋人が盗撮されたってこと。」
「・・・とうさつ?」
ん?
「それって、松島さんのこと?」
「違う、さっきのメガネ野郎だ。」
んん?
「中島くんが盗撮って、どういう・・・、」
どういうこと?そう聞こうと思ったのに、女性の叫び声に慌てて声の聞こえた方向に目をやった。
「か、甲斐さん!浮気しちゃダメーーーーッ!!」
次の瞬間、体に衝撃が走った。
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