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本当、世の中って不思議な事がいっぱいで、今もぽわぽわとした気分でいっぱいなんだけど、おれ、憧れの山野先生とお付き合い始めちゃったわけで。
「甲斐くん、今夜は?」
「待ってていいですか?」
「もちろん。」
ああ、キュンキュンする!
医局で、ひそひその内緒話。
そして、おれにだけ優しい目を向けてくれるんだ。
ひそひその内緒話は、つまり山野さんのお家で待ってて良いって事で、そして、お泊まりのお誘いって事。
まだお付き合い初めて一か月。
唇を合わせるのもドキドキするし、その先の事なんて、まだまだ馴れなくってオロオロしちゃうけど、大好きだから頑張れる。
「・・・明日、どこか出掛けよう。」
「はい。」
ああ、幸せ幸せ。
幸せで、足が浮いちゃいそう!
「じゃ、また後で。」
「はい!」
幸せだなぁ。
そんな事を思いながら、おれは医局を出た。
------------※ ※ ※------------
「甲斐さん、ちょっと良いですか?」
「はい。」
10月1日付けで、新しい課長が異動してきた。
おれよりほんの少し年上の中山課長は、何かしらおれを呼ぶ。
歓迎会の酒の席で気に入られたみたいだけど、ちょっぴり困っていた。
年齢が近いって言っても、おれなんかペーペーだし、やっぱり気を使う。
飲み会なんかの席では、無礼講って言われるけど、肩なんて組まれても抵抗できずにされるがまま。
本当はちょっと距離を置きたいけど、おれも冗談ぽく言えるタイプでもないし、そんなわけで、今日も困った顔はせずに笑顔で返事をした。
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