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「へぇ、売れて良かったな?」
「はい!」
待ちに待った週末。
山野さんのお家で、買ってきたお惣菜と一緒にノンアルコールのビールで乾杯した。
時刻は23時。
やっぱり、外科医をしている山野さんの帰りは遅い。
明日は午前中の外来だけで手術の予定は入っていないとの事で、緊急の手術が入らない限りは、午後からデートできそうだった。
「甲斐くんはアルコール入ってるやつにしたらいいのに。」
「ううん、一緒のを飲みたいんです。」
そう言うと、嬉しそうに笑ってくれた。
もうその笑顔だけで、胸がはち切れそうな程ドキドキする。
「ありがと。」
ごま油の味がする唇でのキスでも、のたうちまわりたいほどドキドキするし、嬉しいし、あの山野先生とお付き合いしてるって現実が、泣きそうなくらい感情を押し上げてきて、握った割り箸を折ってしまった。
パキリと音がした手元を見て、唇を離した山野さんが慌てた。
「・・・え?!甲斐くん怪我してない?」
「だ、大丈夫です!!」
離れてしまった唇が寂しくて、山野さんの肩に手を伸ばした。
「それより、キスして欲しいです。」
再び重なった唇に、おれは息をするのを忘れてしまうくらい夢中になった。
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