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う。
う。
うぅ〜ぇえぇええぇ!!!!
案の定、山野さんのペーパードライバーっぷりは凄かった。
免許とりたての新人さんと一緒に営業同行する時があるんだけど、その時より怖かった。
恐怖で痛めた胃が、さらにヤラレた気がする。
「や、山野さん!この辺、一通(いっつう)が多いから、おれが代わる!!」
「ナビどおりに行けば大丈夫だろ?」
とんでもない!
ナビに初心者向けコースっていうのが無いのは、絶対にオカシイと思った。
「そ、その道は狭いんだ。自転車も通るし、おれが馴れてるから!」
必死だった。
こんなに必死になったの久しぶりなくらい、必死でお願いした。
「んー、でも俺が借りたしなぁ。」
「大丈夫!傷付けないから!!」
左ハンドルの車は、正直、運転したことが無い。
でも、きっと山野さんよりマシだと思う。
キリキリと痛む胃を摩りながら、必死でお願いした。
「じゃあ、代わってもらおうかな。」
喜んでッ!!
よくもまあ、病院から家にたどり着いたものだと思う。
病院から病院に行かなくて、本当に良かった。
「ウインカーがこっちね。」
「うんうん。」
ほんの少し仕様は違うけれど、勝手知ったる日本の道だ。
運転席に移動して、簡単なレクチャーを受けた後、おれはアクセルを踏み込んだ。
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