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「こんにちは〜。」
ひょっこり顔を出した人物は、寺田さんだった。
しかも、しかも!!
「ふ、婦人警官?!」
「似合います?」
ペロッと舌を出した寺田さんは、くるりと回って見せた。
えー?!
ええーーーー?!
「ちょっと待って待って待って!!」
「本当、・・・何その格好。」
両手をバタバタ動かしたおれに対して、山野さんは頭を抱えてしゃがみ込んだ。
「え、だって強そうな人を連れてきてって言われたじゃないですか。」
強そうな?
「だから、ちょっと変装してきました。」
何が、だからなの?
「・・・山中さんは?」
「中山課長は、外で見張ってますよ。私、間に合いました?」
分かんない、分かんない、分かんない!
「山野さん、何をお願いしたの?」
「あ〜・・・。」
山野さんは床に沈み込んだまま、ぴくりとも動かなくなった。
「・・・しかも連絡してから突入してって言ってたでしょうに。」
「そうなんですけど、ご挨拶しとこうかとも思って。」
山野さんの口からボソボソと罵詈雑言が聞こえてきたけど、とりあえず無視をした。
「えっと、寺田さん。とりあえずよく分からないんですけど、課長の他に誰かいらっしゃるんですか?」
「いいえ、私の知ってる強そうな人って、皆さん本職の警察官なんですもの。色々考えたんですけど、課長とふたりで頑張りましょうってことになりました。」
寺田さん、シレッと答えたぞ。
「あー・・・。そこのお嬢さん。」
山野さんが寺田さんを見上げた。
「はい、なんでしょう。」
と、おれの電話が鳴った。
あ・・・、中島くんだ。
ゲームの誘いかな?
テレビゲームのバトル系ゲームでチームを組む中島くんとは仲良しだ。
最近夜になってもゲームに入らないおれを心配してくれてるのかも。
でも今は取込み中だから、後でね。
ピッと切って、おれはふたりに向き合った。
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