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帰りたい
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『・・・っ!』
変な悪寒を感じで勢いよく目を覚ます
「やぁ、美郷クン。」
目の前にはやっぱりあの冷たい目をした新しい・・・
『ご主人、様っ』
僕がそういえば、満足そうに目を細めて頷く
直感的に、苦手な人だな、と思った
「そう、よく躾られているね。俺が新しい君の主人の矢野だよ。よろしくね?」
そう言って手を差し伸べてくる
その友好的な仕草に、案外悪くない人なのかもしれない
なんて少しの希望を抱いて手を取ろうとすると、矢野さんの手に握られている何かがキラリと光った
グチャリ
『い"っ!?ぅあ"ぁああッ』
突然手に耐え難い痛みが走り、思わず腕を押さえてうずくまる
よく見ればそこには何かで抉った跡があり、矢野さんの手には血がベットリと付いたナイフがあった
『・・・ッ・・・っっ!』
痛みに顔をしかめながら見上げれば、さっきよりもうんと満足そうに笑う矢野さんがいた
「ようこそ、我が家へ。いや、我が小屋・・・かな?」
『矢野、さんっっ!!』
「どうした?ご主人様だろ?」
無慈悲な冷たい声
痛みからか生理的に出てきた涙で視界が歪む
必死に痛みから逃れようとする僕を許さないかのように矢野さん・・・ご主人様は僕を蹴り倒す
『ゔぁっっっ!』
そのうえ血が出ている腕をおもいっきり踏みつけられて意識が吹っ飛びそうだった
『い"、たいっぁ・・・ッぅうぅ〜〜っ、』
恐怖と痛みに声が裏返りながらも必死に痛い、やめて欲しい、と訴えるけど、その度に嬉しそうにグリグリと傷口を拡げられる
『ひぅううぅッ・・・ぁぁっ』
首をおもいっきり締められて意識が霞む
でも、これで一旦は解放されると思ったら水をかけられ直ぐに意識がもどってきてしまった
苦しかった
これもきっと、1度温もりを知ってしまったからだろう
怖さで身体が震える
うまく息ができなくなって涙が零れた
『たす、けて・・・』
誰に向けて助けを求めているのか自分でも分からなかった
でも、頭の中に1人の人が浮かび上がる
『たすけ、て・・・鷹、さま・・・っ』
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