アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
* Sweet.2 *
-
「蒸し返すみたいで悪いけど。……俺はまだ言うべきじゃないって思う。多分、俺のせいで不安にさせてるんだよな。俺、素直じゃないから、これからもお前のこと嫌い、って言っちゃうかもだけど。は……反対の意味だって! 思ってくれていいから!」
「大胆な告白だなぁ。嫌いも好きだったら、全部好きじゃん」
「そ……そうですけどっ!?」
何で敬語、と突っ込まれたが、それ以上は返さず皿拭きに集中する。
「俺もさ、夕里を任せてもらえるように頑張る」
いつになく真剣な声色で、茅野が宣言する。今の関係だっていい。
目を合わせるだけでドキドキしたり、すぐ近くにいると安心したり。
「任せて……って。俺ばっかり世話されてるみたいじゃん」
「間違ってる?」
「えぇ……んー、いや、合ってるけどぉ」
時々夕里のためにつくるお弁当、朝早く起きられないから家まで迎えに来てもらったり、確かにいたれりつくせりだ。
夕里も茅野と同じ長男だが、弟に面倒を見てもらっている側だ。
──俺って愛されてるなぁ。
何かと甘やかされている気がする。
夕食に使った皿を洗い終わる頃には、直美がテーブルにデザートを用意してくれていた。
お腹が膨れたところに刺し身までいただいて、いくら甘党の夕里でも別腹の隙間はなさそうだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
31 / 33