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なな
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「って、揶揄うのもこのぐらいにしとかないと類に嫌われそ」
「もう既に…とだけ言っておきます」
「うわ何それ」
==
「類、準備出来たか」
「はい、でも別に一緒に帰らなくてもいいんじゃないですか?」
会長に一緒に帰ろうと言われて了承したはいいものの、いくら男とはいえ会長と一緒に帰るとか学校中の女子から凄い目で見られそう…
「なんで?俺が類と帰りてーの。それとも会長命令聞けないの」
「む…なら早くしてください。俺、もう帰る用意出来てるんです」
「はいはい」
==
優真会長side
きっと、こいつは気付いてない。
俺の後輩の安逹(アダチ)類は、俺ほどじゃないけどモテる。
でもいつでも断っていた。
そしてその理由が分からないほど馬鹿でもない。
あいつは会議が終わると嬉しそうな顔をしてすぐに教室に戻る。
生憎、類の教室は生徒会室から丸見えで、あいつが遠く、前の方をずっと見ていたのも気付いていた。
その顔が乙女の顔だってことも。
「早く俺に惚れたらいいのに」
類は叶わない恋をしている。
なら叶う俺との恋だっていいだろ。てかむしろその方がいいだろ!!
「…ったく、なんで俺の事見ねぇんだよ」
_ 好きになったのはいつだったか
凄いイケメンくんが入ったって噂を耳にしたときから気にはなってた。
俺よりイケメンなんて居ないと思ってたし。
でもその噂のイケメンくんが初めて生徒会に入ってきた時に衝撃を受けたのを覚えてる。
透き通る声に、綺麗な黒髪、ちょっと薄めの唇に、俺より低い身長。
綺麗だ_と思った。
でも、その時はそれだけで。
ずっと敬語だったのに、慣れてからは俺たちにも悪態をつくようになって、そんなとこが可愛いなって思い始めた。
俺が手伝えって言うと一瞬眉をひそめてからしょうがないなって顔で手伝ってくれる。
そういうとこが、好き。
「俺を惚れさせるなんて、大したやつだよ。類」
自他ともに認める程に俺はかっこいい。
だからこそ俺の隣に見合うようなやつは今まで居なかった。
自分のことを棚に上げすぎとか思われてるかもしれないけど、実際そうなんだよ。
でも、あいつは違う。
俺が初めて一緒に居たいって思えた。
だから…
「は、や、く、俺に堕ちろよ…類」
_ あぁ、ほらまた君は"アイツ"を見てる。
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