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じゅうろく
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「……い……お……………おいっ!!」
「ッ!!!…なに」
「なに、じゃねぇよ。もう昼」
「え……ほんとだ」
まさかそんなに爆睡してたなんて…
俺、寝る前どんなこと考えてたっけな。まぁ、いいか。
「おべんと………ってあ!」
「なんだよそんなおっきい声出して」
「今日、会議だ…行ってくる」
「おおーがんばー」
そうだ、会議の事すっかり忘れてた…
時間は…うん、大丈夫。
でもお昼食べれなかったな…
午後からの体育休もうかな。
「おはようございます、会長」
「類か、もうおはようって時間じゃねぇけどな」
「たしかにそうですね」
良かった、弥生先輩も冬弥先輩もまだ居ない…
セーフだな。
「お前あの後どうだった」
「え?…あぁ、体調ならもう大丈夫ですよ」
「そうか、それならいい」
これ、はただの社交辞令だな。うん。
…今までならこうやって無言で会長と2人っきりなんて耐えられなかった気がする。
でも、なんだろ。
無言が苦しくない。
むしろ秒針の音が二人の間に響いているのが気持ちい……
って何考えてんだ俺?!?!
「…類、一人で十面相してどうした」
「いえ…なにも」
元はといえば全部会長が悪いんだよ、俺を無駄に期待させるようなことして…こちとら失恋直後なんだよ。勘違いしちゃうだろ、!
ああ、こういう責任転嫁するとこがダメなんだよな。
「やほやほ〜!類ちゃんそんな暗い顔してどしたー」
「弥生先輩、なんでもないですよ」
こんな悩み誰にだって話せやしない。
「そう?ならいいけど〜」
「弥生、あんまり類を困らせんな」
「えー!類ちゃん構いたくなっちゃうよ…ねぇ類ちゃんは僕に構われるの嫌?」
そう言って俺を覗き込むように上目遣いで聞いてくる弥生先輩。
普通なら可愛いとか思うんだろうけど弥生先輩の性格を知ってるからこいつあざとい、ぐらいにしか思わない。
「いえ、結構好きですよ」
「だ〜よね!ほら!!やっぱり類ちゃんは良い子〜!」
でも、この過剰なスキンシップは困る…
「こら弥生、離れろって」
ドアの付近から心地よい低音ボイス…ってことは
「冬弥じゃ〜ん!おっひさ!」
「弥生、そのテンションに俺はついていけないよ。安逹もごめんね?弥生なら殴っていいから」
「あ、はは…」
そんな事言われても反応に困りますって先輩…
_ちなみに生徒会は殆どこの4人で活動してる。
実は1年にもう一人いるんだけど保健室登校で、会長以外会ったことがないから実質4人。
選考基準は様々で、成績で選ばれた生徒会長や学園への寄付が多い冬弥先輩、1年でうちの弓道部を全国トップレベルにまで持ち上げた弥生先輩、そして先生からの推薦で入った俺。
実は影の噂で学園の掲示板に"次に生徒会に入れたいメンバー"という誰が開催してるのかも分からないアンケート結果によって人物が選定されている…という一種の都市伝説的なのもある。
まぁ、そんな訳でしっかりと生徒の反感を買うことの無いメンバーばかりが選ばれている。
その結果がイケメンパラダイスなのは…しょうがない。
「ほら、何ぼーっとしてんだ類。始めんぞ」
「あ、はい!」
今日の会議も滞ることなく、スムーズに終わった。
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