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冬の夜
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寒い寒い冬の夜。
いつもの見慣れた道路に人が倒れている。
酔っ払いだろうか…。
「大丈夫ですか?車が通ったりするのでそこにいない方が…っ!」
そう言いながら近寄ると俺は言葉を失った。
そこに倒れていたのは酔っ払いでも変質者でもなくまだ成人にも満たないような小柄な少年だった。
しかも真冬だと言うのにTシャツ1枚しか着ておらず、顔や体には殴られたり切られた様な痕がある状態で道路に倒れているのだ。
俺は声を掛けてから後悔した。
これは絶対に犯罪の類だ。
恐らく虐待や誘拐あたりの。
もし犯人に目を付けられられたら俺の人生は終わる。
普段の俺なら少し考えれば分かることなのに俺の足はその子の元へと動いていた…。
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