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覚悟
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side凛
「来智の腕は確かなんだからちょっと落ち着いてくれない?」
来智が部屋にこもってからまだ10分と経っていない。
ただ俺の中では永遠のように感じ落ち着かずにリビングをずっとうろうろしていた。
「別に来智の腕を信用してないわけじゃないんだけど…。」
「じゃあ、これからのことについて話そうか。」
「あ、あぁ…。」
決して落ち着いた訳では無いが白虎の真剣な声を聞いて少しだけ冷静になった。
「ねぇ、凛。これからどうするつもり?
凛はイラストレーターで在宅勤務だから彼を家に置いておいても問題はないだろうけど、彼が自立するまで育てるとなると相当の金と根気が必要になってくる。
生半可な覚悟で人を家に置いておくことなんてできないよ。
ペットとかじゃないんだから。
育てるって決めたなら途中で諦めたりすることは出来ないんだ。
もしかしたら彼は凛に拾われないで元いた場所にいた方が色んな意味で辛くないのかもしれない。
それでも凛は彼を育てるって言える?
もし無理なら相賀組が責任もって施設に預けるなり里親を探すなりできるよ。」
白虎にそんな風に言われるとは思ってなかった。
「ごめん。ちょっとだけ整理させて。」
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