アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
17
-
とりあえず俺は、甲斐くんにかわってハロウィンパーティー用の買い物を適当にしてコンビニを出ると、恐ろしく顔の近いふたりが立っていた。
「甲斐殿・・・わたしを見捨てるのか。」
「泣かないで、泣かないでっ!」
なっ?!
頭の中で、「別れ」「不倫」「二股」「愛人」と不吉な単語が生まれて弾けた。
「みずてぇるんでずかぁ!!」
「み!見捨てないから!」
目を瞠った。
まさかという気持ちが揺れて、心臓が痛くなった。
「本当に忙しかっただけなんだって!」
・・・なんて事だ。
震える手で、持っていたコンビニ袋を植え込みに置いた。
カサリと音を立てたその袋を見ることなく、甲斐くんとメガネの間に入ろうと足を進めた。
!!
メガネが抱きしめやがった!!
「まだだいにきじに戻れてないのにっ!いっじょに戻るっでぃっだのにぃー!!」
「ごめんねごめんねごめんね!!」
思わず、甲斐くんの首の後ろを掴んで引き寄せた。
「・・・何、浮気してんの。」
「山野さんッ!」
「こ、これは浮気ではなくてですね!」
いや、立派な浮気だ。
メガネを一発二発殴ってやらないと気が済まなかった。
「甲斐殿ぉおぉっ!わたしは甲斐殿を置いて帰還でぎなぃっ」
「や、その!」
「ストーカーはコイツじゃねーか!」
「わたしはバディだぁあ!」
・・・殺す。
「中島くん、ちょっと落ち着いて!」
「あぁう!甲斐殿がいない間、ひたすらアイテム集めをしたんでずっ!」
アイテム、だとぅ?!
「あ、ありがと。それ持って帰還しようね。」
「アイテムって何だ?!GPSか!」
絶対、コイツが犯人!!
「アイテムって銃とライフです。甲斐殿は何をしているんですか?」
「ずっとライブ?!」
鼻水を垂らしながら、必死に言い募るメガネを蹴り飛ばそうと足に力を込めた。
甲斐くんと過ごした幸せな同棲生活が、走馬灯のように頭を巡った。
あ、あんな事や、こんな事まで!
「中継してたってことかーーーーッ!!」
「やめてーーー!!!」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 36