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人間の3大欲求は、「食欲」「睡眠欲」「性欲」が挙げられる。
そのうち、食欲と睡眠欲は生きるための根源とも言える欲求だが、性欲は次の子孫を残すための欲求だ。
つまり、食欲と睡眠欲が満たされてはじめて、性欲が湧いてくる。
「んんっ・・・!」
そして、最近では、この3大欲求の他にひとつ追加された欲求がある。「承認欲求」だ。
SNSの発展に伴い追加された「承認欲求」は、現代人らしい欲求と言えるだろう。
誰かに認めてもらいたい。
誰かに褒めてもらいたい。
子どもの頃に誰しもあった承認欲求は、大人になると小さくなっていたが、SNSの普及で、大人でも簡単に他人に褒めてもらえるようになり、その欲求を求めるようになった。
山野さんから返事がこない・・・。
仕事が忙しいのだと思う。
それとも、おれに呆れたんだろうか。
体は火照りっぱなしで、苦しくてたまらなかった。
うつ伏せになると、必然的に、怒張した部分がシーツに擦れる。
一度擦れてしまうと、もう止められなかった。
お願い、お願い。
帰ってきて。
床に落ちている梱包用のビニール紐が欲しくてならない。
あれで、この悪いことをする手を縛りたかった。
・・・いっそ、縛って行ってくれれば良かったのに!
我慢出来ずに、勝手に手が動く。
我慢出来ずに、勝手に腰が動く。
動いて、動いて、欲望を放出しようと足掻くのだ。
イキたい。
でも、イッた先に終わりは無い。
山野さんが口の中に押し込んだ媚薬は、もう小腸に吸い込まれ、全身へと運ばれているのだから。
「ぁ、ぁ、ぁ・・・、」
気持ちいい。
気持ちいい。
頭の中が真っ白になっていく。
と、ブルッと携帯が震えた。
甲斐は、ハッとした。
おれ、・・・言いつけを守れてない!!
濡れた手のひらをシーツに擦り付けて、枕元に置いた携帯を震える指でタップした。
『おりこうに出来てるよね?』
ああ!
ごめんなさい、触っていました。
『何で俺が怒ってるか、ちゃんと考えて。帰ってから聞くから。』
『ごめんなさい、待っています。』
ようやくついた既読は、そのあとはいくら待ってもつかなかった。
・・・やっぱり、紐で縛らなきゃ。
おれ、弱いから触っちゃうもん。
どうにかして、あの紐まで歩く。
そして、縛んなきゃ。
あんな呆れた顔させられない。
あんな怒った顔も、もう見たくない。
全ておれが悪かったんだから、せめて言うことはきかないと!
おれは、覚悟を決めてうつ伏せた姿勢のまま、ベッドから右足を床に落とした。
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