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「・・・もしもし、甲斐くん?」
スヤァァ。
掴んでいた腰を離して、肩を握った。
ゆさゆさ。
ゆさゆさ。
・・・すぴー、すぴー。
よだれの垂れた幸せそうな寝顔に、山野は泣きそうになった。
・・・あの時、イッときゃ良かった。
とはいえ、思い込み媚薬の効果が切れたらしい。
俺のを挿れたから、それで大丈夫だと思ったのか。
「・・・自分だけイッて、幸せいっぱいだな。」
むにっと頬をつねっても、起きる気配もない。
山野は何だか可笑しくなって、ひとり笑った。
振り回されるだけ振り回された一日だった。
結局、甲斐くんへの罰は、まわり回って自分へと降り掛かるし、お仕置きなんて、ほんと、考えなきゃ良かった。
元気を取り戻した息子をゆっくり抜いて、ベタベタのゴムを抜き取った。
やれやれ。
ティッシュに包もうとして、肩を竦めた。
やれやれ、ティッシュも見当たらないじゃないか。
どうせ油だらけのシーツは、どのみち捨てるしかない。
抵抗感はあるが、ベッドの端にそのままポイっと置いた。
縛られたままの左足を持ち上げて、絡まった紐を外していく。
赤く跡はついているが、擦過傷などの傷は見当たらなかった。
優しく太ももからふくらはぎまで揉んであげてから、ぬっとりとしたシーツに足を下ろした。
・・・全く、この子はもう。
幸せそうな寝顔に苦笑した。
俺はこの後始末もしないといけないんだぞ?
床はコショウ地帯ができているし、甲斐くんは油まみれの体液まみれだ。
冷凍庫に入れっぱなしの、ビールの後片付けもしないといけない。
労働に継ぐ労働なのだ。
絶対に、なにかあって然るべきだと思う。
人間、目標があれば頑張れるものだ。
さあ、何をしてもらおうかね?
とりあえずは、風呂だ。
風呂を溜めて、この油と汗と精液まみれの甲斐くんをどうにかしないといけない。
あーあ、これ、どうしてくれんの。
未だ元気な息子をひと撫ですると、俺は風呂を溜めるために立ち上がった。
すやすやと寝息をたてる可愛い恋人の寝顔を見ながら。
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