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片想い戦
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(片想い戦……面倒くさいな)
みなさん、こんにちは。私の名前はイライ·クラーク。
……ああ、冒頭でも言った通り、今日は片想い戦だ。
ルールは自分で調べてくれ。(投げやり)
どうして私が片想い戦なんかに参加しているかというと……。
(回想)
~一時間前~
『おーい、イライ!!』
ナワーブがどたどたと騒がしい足音を立てて部屋に入ってくる。
『なんだい、ナワーブ』
読んでいた本を置き、ナワーブの方を向く。
『一時間後に片想い戦があるんだけどさぁ、イライも来てくれよ!!』
『はぁ……なんで私が?代わりならいくらでもいるだろう?』
『いや、サバイバーの男……イソップが社交恐怖発揮して全力で逃げたんだよ。泣きながらやだって言うイソップがさすがに可哀想で強要出来なくてさ。だから代わりにお前誘お~みたいなさ。
…で、来るだろ?』
『…それは、私も泣きながら嫌がれば逃がしてもらえるのかな?』
『ん?逃がさねぇ』
『ならば参加しよう』
『おぉ!やっぱり物分かりよくていいな!!んじゃ、あとで迎えに来るからな。じゃな!』
『ああ』
またバタンとドアを閉めていくナワーブ。
何かがあったのか、いつもに増して騒がしかった。
~回想終了~
まあ、こういうことだ。
最悪独身でひたすらチェイスでもしていよう。
「イライ~」
ん、来るの早くないか?
「入っていいよ」
また読んでいた本を置いてドアの方を向く。
「邪魔するぜ~」
「ああ」
そろそろ着替えよう、と思い立ち上がると、ナワーブがいきなりしがみついてきた。
「どうしたんだい?」
「うぁあ~、ハンターにジャックがいるぅぅ…マジで緊張する…助けてくれよイライぃ…」
「私に言われても困るな。もう一人のハンターは誰だい?」
「ハスター…」
「…ごめん、幻聴が聞こえた。もう一度言ってくれるかい
「ハスター」
「っっっっ!!!!」
胸をおさえてしゃがみこむ。
最高にも程があるだろう片想い戦?
最初面倒くさいとか言ってごめんよ、片想い戦。最高だ。
「とりあえず、もう始まるから着替えろ」
「きゃあ、着替えを覗くなんてエッチな人(低音イケボ)」
「馬鹿野郎」
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