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日常会話
skt目線
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「なぁさかた〜」
冷蔵庫の中のお茶を取り出そうとしたらテレビの画面を眺めたまま名前を呼ばれた。手にお茶を持ち冷蔵庫を閉めて背中を見るがこちらを見ていないということはテレビの画面を見てほしいんだろう。うらたさんの座っている隣に腰かけてテレビの画面を見つめた。
「どした?」
「この女優可愛いと思う?」
この女優と指された女性はテレビの画面いっぱいに笑顔を振りまいていた。
「まぁ、可愛いと思うよ」
答えてみたものの質問してきた張本人は黙り込んでしまった。チラッと隣を見てみるが彼はその女優から目を離そうとはしなかった。
「…うらさんのほうがかわいいよ?」
「バカにしてんのか」
あれ、そう言うことを言って欲しいのかと思ったけど違うのか。拗ねているわけではなさそう。
「俺男だから子供は産めない」
「…」
この言葉を付き合い始めてから何度聞いたことか。何を不安になっているのかこれはうらたさんの口癖になっている。俺はこれがどうにも苦手だ。苦しい心を隠すようにうらたさんの横顔に触れたくて手を伸ばしたけれど、うらたさんが「でも」と続けようとしているのに気がついて触れる寸前で手を止めた。俺の目を真っ直ぐに見て微笑んだ彼。
「お前を世界一幸せにさせる自信はあるよ」
それは初めて言われたな、なんて安易に考えているけど驚きは隠せない。目を見開いてうらたさんを見つめていると笑われてしまった。その笑顔を見て俺も表情が緩んで自然と口角が上がる。
俺はうらたさんと付き合えただけでもう世界で一番の幸せものだと思っていたけれど、まだまだもっと幸せにして貰えるらしい。
「男前なこと言うなあ」
負けてられない。
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