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謝って、拭って、撫でて、宥めて
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ぼたぼたと涙を零しながら、苦渋の表情のままに、俺は鳳茉を抱く。
ぞわぞわと這い回る衝動に、腰は揺らめき、鳳茉を犯す。
「なんで……、なんでだよ。どうして…っ」
ぐちぐちと鳴る粘着質音を纏いながら腰を振るい、奥底まで暴こうと、乾いた破裂音を響かせる。
自分の不甲斐なさに。
鳳茉の傷つけられた自尊心に。
止められない身体の興奮に。
俺は泣きながらも、鳳茉の身体を貪った。
「ぁ、…いゃ…だ………やっ、だ………」
言葉は拒んでいるのに、鳳茉の手は柔らかく俺に触れる。
きゅっと眉間に皺を寄せ、快楽に染まる顔を歪めた鳳茉の指先が俺の目尻を撫で、涙を拭った。
「泣か、ないで……ぉね…が、い………」
鳳茉の瞳が涙に溺れた。
鳳茉が拒んだのは、俺の哀しみで。
自分は、どんな扱いをされようと、どんな屈辱に塗れようと、構わない。
ただ、だだ、俺の涙が許せないだけ。
俺の涙につられるように、鳳茉が泣いた。
激しく揺すられる身体に、鳳茉の瞳の端から、涙の粒が零れ落ちていた。
「ごめん……ごめ、…ね………」
泣きながら謝る鳳茉は、俺の涙を止めるコトに躍起になる。
謝って、拭って、撫でて、宥めて。
泣くなと俺を、あやし続ける。
泣きたい訳じゃなくて。
泣かせたい訳じゃなくて。
ただ、大事にしたいだけなのに……。
上手くいかない現状に、往なしきれない感情が涙の粒になり溢れ零れていく。
―― ビーッ
鳴り響いたインターフォンの音が興奮状態の俺の意識に、冷や水をかける。
慌て、荒く涙を拭った。
でも、腹底を焦がす興奮に、今すぐにこの行為を中断するのは、無理だと察する。
鳳茉の両腕を俺の首に回させ、ぐっと身体を起こした。
「ひっ、ぅ………」
自分の重さがかかり、深く俺を咥え込んだ鳳茉の口から、悲鳴にも似た呻きが漏れる。
歩く度に抉られる孔に、鳳茉は飛びそうな意識の中で、俺にしがみつく。
覗いた画面に映ったのは、歌護の姿だった。
壁と自分の間に鳳茉を挟み、その身体を抱えたままに、インターフォンの通話ボタンを押下する。
「悪い。………いま、開ける」
解錠のボタンを押下し、鳳茉を抱え直した俺は、そのままソファーへと座り直した。
揺らさせる度に、奥を穿たれ、鳳茉の身体が痙攣を繰り返す。
「ぁ、ん………っ」
腰を燻らせながら、俺の顔を両手で包んだ鳳茉は、唇を貪る。
唇を交えながら、スーツの上着を脱ぎ、鳳茉の肩にかけた。
歌護に見せつけるつもりもないが、寝室まで運ぶ体力もなく、形ばかりだが鳳茉の身体を隠す意図で、上着で覆った。
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