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第三話「推しが好き過ぎてつらい」⑨
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「は、ぅッ…ぁ…噛ん、でッ…」
勝手に口をついて出た言葉が、余計に心臓を早くする。
この人に噛んでもらえるなら、死んでもいい。
いつか捨てられる日が来るかもしれない。それでもいい。俺の最初で最後の番はこの人がいい。
「なおちゃん……」
後ろから伸びてきた手が俺の頬を撫でる。
ラットを起こしたきびちゃんの性器は、根元が膨れ上がり、後孔にぴったりと密着していた。ナカで膨張を続けたソレは抜くことも困難で、ただただゾクゾクと痺れを与えてくる。
徐々に息を浅くさせながら、キツくシーツを握り締めた。
「……一生、なおちゃんだけだよ」
「あ、う゛ッ…ぁッ…」
まるで俺の考えなんて全部お見通しみたいだった。ナカで性器が脈打つたびに、“愛しい”って気持ちがきびちゃんから伝わってくる。
徐ろにお腹を撫でた手が、パンパンに張り詰めていた俺のモノを容赦なくすき上げ始めた。神経を焼かれるような感覚に、目の前がチカチカと光る。
────誰にでも発情する俺を殺して。きびちゃんのモノにして。
「ぁぐッ…!」
あごを持ち上げられると同時にガリッと振動がして、うなじに激痛が走った。
「ぁ……あ……ッ…」
急激に血液が全身を巡り、真っ白になった頭で勢いよく精を吐き出した。
首筋を血が伝い落ちていく。ゴプッときびちゃんがナカで果てて、俺の中にたっぷりと精を注ぎ入れた。
「はぁッ…なおちゃん……」
噛み跡を舌でなぞりながら、きびちゃんが愛おしそうに俺の名前を呼ぶ。
「ぁ、は…ぅ……ッ…」
長い時間をかけて大量の精液を吐き出したあと、ズルッと音を立てて後孔から性器が抜けていった。その感覚に身体が震え、涙がボロボロとシーツに落ちる。
「なおちゃん……」
ぐるりと身体が反転させられ、熱に浮かされた目をしたきびちゃんの顔が見えた。嬉しそうに口元を歪ませ、伸びてきた手が涙を拭い取ってくれる。
触れ合う肌がしっとりと汗ばんでいて、お互いの心臓の音が重なり合った。
おれ…どうなった……?
呆然とした気持ちで、ただ目の前で揺れる黒髪を眺める。唇だけがやけに熱くて、きびちゃんにキスされてることだけ理解できた。
「ん…ッ……ぁ…」
何度も角度を変えて口付けられ、心地良さにうっとりと目を閉じる。
「愛してるよ。なおちゃん」
キスの合間に囁かれて、目頭が熱くなった。
「ッ……ぅ…ぁ…」
────俺も大好き。愛してる。
そう言いたいのに、込み上げる涙で声が出ない。きびちゃんの首に震える腕を絡め、グッと抱き寄せた。
「ぅ……ッ、………」
きびちゃんの体温を感じながら、ジクジクと痛むうなじに本当に番になったのだと自覚させられる。
「おれ、も……ッ……」
ギュッと力いっぱいきびちゃんを抱きしめて、上擦った声でやっとそれだけ言えた。
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