アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
オスカー王子とセオ王子
-
「王子、大丈夫ですか」
優しく声をかけられ、ゆっくりと閉じていた長い睫毛を揺らして美しい青年は目を開けた。
美しいスカイブルーの瞳に見つめられると、声が出なくなる。
こんなに美しいのに、何故、この人はこんなにも自分を汚すのだろうと、彼を起こした青年は悲しくなる。
「いつもすまないな…」
身体を綺麗にしていると、美しい青年は悲しそうに笑う。
「いえ…」
どんなに焦がれても、手の届かない相手に喉の奥が焼けるように苦しくなる。
「レオは…こんな僕を軽蔑しているんだろうね」
ぽつりと呟かれ、彼は手を止めると
「軽蔑などしておりません」
そう答えて、再び手を動かし始める、
黒い、ビロードのような毛並みの黒猫族の彼は、剣の腕前を見込まれて第三王子であるオスカーの護衛に選ばれた。
寡黙な彼を信頼して、オスカーの夜遊びの相手を選別して連れて来るのを言い渡したのは、誰よりも憎いあの男。
そう、美しいこの人をこんな風に変えた男。
昔のオスカーは、こんな人ではなかったと溜め息を吐く。
そう、末王子のルーベン王子のように純粋無垢な可愛らしい王子だった。
元凶は誰なのか、レオには分かっていた。
奥歯を噛み締め、何も出来ない自分が悔しくなる。
オスカー王子を変えたのは、この国の時期国王で、オスカー王子の実の兄、セオ王子だ。
実の兄とはいえ、第一王妃の息子のセオと第六王妃の息子のオスカーは半分しか血は繋がっていない。
セオ王子は品行方正、容姿端麗、頭脳明晰と褒め称えられてはいるが、本当は腹黒男なのだ。
しかも、彼は女性が愛せない男だった。
それでも世継ぎを作らなければならない為に、嫌々、妃を娶り、その鬱憤をオスカーではらしたのだ。
幼くて純粋だったオスカー王子は、腹黒男の甘い罠にハマってその手中に堕ちてしまった。
思い出すだけでも、腑が煮え繰り返る。
親族を良い事に、幼くて純粋だったオスカー王子を、隠した爪でじわりじわりと狙っていた。
オスカー王子は誰もが憧れるセオ王子に可愛がられて、純粋に喜んでいた。
そしてある日、隠された爪がついにオスカー王子の首元を捉えたのだ。
「オスカー、僕は君を愛しているよ」
優しく囁かれた言葉は、幼いオスカーの心を簡単に奪った。
「兄様…僕も兄様が大好きです」
微笑むオスカーの頬に触れ、その可愛らしい唇を奪う。
「に…兄様?」
まだ12歳だったオスカー王子が驚くと
「オスカー、きみを心から愛しているんだ」
長い髪の毛に触れて、セオ王子は甘く囁く。
「でも…僕と兄様は兄弟で、兄様にはルナ様がいらっしゃるではないですか…」
戸惑うオスカー王子に、セオ王子は美しい顔を曇らせて
「それでも僕は、オスカーを愛してしまったんだ。こんな僕を軽蔑するかい?」
切なげにまつげを揺らし悲しそうに言われて、オスカーは絆されてしまったのだ。
セオ王子の問いに首を横に振ると
「それならオスカー、僕を受け入れてくれないか?」
そう囁いて抱き寄せた。
「兄様を…受け入れる?」
「そう。僕達は恋人になるんだ」
そう囁き、口付けを交わした。
最初は唇を重ねるだけのキスを交わし、慣れて来た頃に舌を絡め、その美しい無垢な肌に触れて刺激を与え、自分を求めるように仕向けた。
「兄様、そんなにそこを触れると、変な感じがします」
胸をいじられ、戸惑うオスカーに
「オスカー。愛し合う2人は、裸で身体を舐め合うんだよ。だから、僕が最初はきみに教えてあげる」
そう言って、オスカーの衣類を剥いで行く。
キスを交わし、まだ無垢なオスカーの身体を味わうように舌を這わす。
「あっ…」
自分の唇から漏れた声に、オスカー王子が恥ずかしそうに頬を染めると
「オスカー、可愛いよ。もっと聞かせてくれないか?」
そう囁いて、幼い無垢な身体をゆっくりと時間を掛けて開いていった。
胸を舐められ、反対側をいじられて
「やぁ…、兄様、ダメです。変な感じです…」
まだ精通もしていなかった幼い身体に、快楽という蜜を与える。
「大丈夫だよ、オスカー。良いかい?気持ち良いなら、気持ち良いって言うんだ。そうしてくれてたら、僕は凄くオスカーが大好きになる」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 11