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第六夜
- 昔々、あるところに、砂漠の国の王様がおりました。 王様は、国の村という村から美少女美少年を徴用してきてはこれを侍らせて愛でるのですが、しかし、三日と経たずに飽いては、その者たちを信頼できずに処刑してしまう、大変暴虐な王様なのでした。 さて、今宵の王様の夜伽の相手は、例の褐色の肌に銀の髪をした、しなやかな手足の、賢く、お話の上手な少年です。この少年は、巧みな物語の語り手で、そのために、その前の日も、王様に処刑されずに済んだのでした。 夜伽も終わり王様は、今夜も寝物語をするよう、少年に命じました。 少年は王様に申し上げました。 「承知いたしました。王様がそのように望まれるのであれば。王様の願いをかなえるのは六度目となります。」 「うむ、もうそんなにも時が経ったのか。」と王様は仰られました。 「そなたの物語が尽きるとき、そなたの命はないものと知れ。さあ、語るがいい。」 こうしてわたくし、月が見ているその下で、今夜も不思議の物語の幕が開いたのです。
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