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戸惑う感情⑧
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ぐったりと全身を脱力させていると、田中さんは優しく僕の髪の毛を撫でて額にキスを落とす。
そしてそのまま、僕を抱き締めて
「おやすみなさい」
って囁いた。
僕は呼吸を整えながら
「田中さんは?」
って聞くと
「私は良いんです」
そう言って、僕の瞼にキスをする。
「でも…」
戸惑う僕に
「受け入れる側って、身体に負担が掛かるんです。今日はもう、休みましょう」
と言われてしまう。
僕は頬を膨らませて
「それじゃ、ダメなんです!」
そう言って、布団の中に潜り込む。
田中さんの浴衣の合わせを広げて、下着に手を掛けると
「分かりました!分かりましたから。ちゃんと最後までやるので、あなたはそんな事をしないで下さい」
って言われて、僕は腹が立って下着を下ろした。
すると勢い良く出てきた田中さん自身に触れ、そっと口を付けた。
「ちょっと…蒼介さん!」
切迫詰まった声を出されて、そのまま先端を舐めて口に咥える。
あんなに永田先生のは嫌悪感しかったのに、人が違うとこんなに違うんだな。
必死に口と舌を使って咥えていると、頭を掴まれて
「ストップ!それ以上やられたら、出ちゃいます」
田中さんの声が少し掠れている。
いつも余裕のある顔しか見ていないから、なんだか凄く新鮮だった。
田中さんから口を外すと
「あなたという人は…」
呆れた顔をされて、僕の身体を抱き寄せた。
唇にキスをされて
「なんの準備もしいていないので、そのまま入れるようになりますけど良いですか?」
そう言われて、意味も分からずに頷く。
すると、身体を反転させて押し倒され、腰に再び枕を差し込まれた。
腰を上げられ、田中さんの肩に足を担がれる。
恥ずかしい格好に
「田中さん、恥ずかしいです」
って、顔を両手で隠して言うと
「我慢して下さい。解さないと、入れられないんですから…」
そう言われて、自分でも見る事の無い場所を田中さんに晒す事になる。
確かに、綺麗にしてもらう時に見られたけど、それとこれとは話が違う。
田中さんが使っていた枕を掴み、顔をそれで隠すと、ヌルっとした感触に身体が強張る。
舐められているみたいで、その瞬間にあの悍しい記憶が蘇り身体が硬直する。
すると
「蒼介さん、大丈夫ですか?」
って、田中さんが声を掛けて来る。
「嫌なら止めますよ」
そう言われて、首を横に振る。
すると枕が退かされて、田中さんが僕のギュッと閉じている瞼にキスをした。
驚いて目を開けると
「俺が見えますか?」
って言われて、何度も頷いた。
優しく微笑まれ、髪を撫でて抱き締められる。
田中さんの首にしがみ付くと、唇にキスを落とす。その繰り返しを何度も何度も繰り返し、やっと田中さんが
「入れますよ?」
と囁いて、僕の足を2つに折り曲げて腰を進めてきた。
時間を掛けて解してくれたせいか、先端がゆっくりと入った後、一気に挿入された。
ズンっと凄い衝撃が来て、身体の中に硬いモノが入り込む感触にゾワりと鳥肌が立つ。
「蒼介さん、大丈夫ですか?」
自分の方が辛そうな顔しているのに、ずっと僕の事を心配している。
涙目になりながら頷くと、唇にキスをして僕を抱き締めた。
ゆっくりと身体を慣れさせて、緩やかに腰を動かす田中さんに
「我慢しない…で、動いて…下さい」
そう伝える。
かなり我慢しているみたいで、時々、辛そうに眉をしかめている。
「すみません。なるべく、負担が掛からないようにします」
と言うと、ゆっくりと腰を動かし始めた。
田中さんは僕の表情を見ながら、腰を浅く深く動かしていた。
すると一ヶ所、田中さんの切っ先が当たって身体がビクンと跳ねた。
(何…今の…)
びっくりしていると
「此処ですね…」
そう言って、田中さんがそこを集中攻撃して来た。激しく突かれて、喘ぎ声が上がる。
(どうしよう…、初めてなのに…)
気がつくと、無我夢中になって田中さんにしがみついていた。
「田中…さ…ん…」
怖くなって、田中さんに手を伸ばす。
田中さんは僕の手を掴み、激しく腰を打ち付けた。ガクガクと身体が揺さぶられ、目の前がチカチカと光が見える。
「や……っ!アア!…」
仰け反ると、田中さんが
「くっ…キツ…い…。蒼介さん、緩めて…」
そう呟かれた。
でも、身体の震えが止まらない。
どうして良いのか分からない。
ビクビクと震える身体に翻弄されていると、田中さんが強く腰を何回か打ち付けて、僕の中に熱い塊が爆ぜるのを感じた。
田中さんはゆっくりと僕を抱き締めて、そっと頬に触れる。
「大丈夫ですか?」
そう聞かれて、僕は朦朧とした意識の中で田中さんを見上げる。
優しく唇にキスをされ、田中さんの手が僕の頭を撫でる。そして僕の中から抜こうとしたので
「まだ…、もう少しこのまま」
って言って、田中さんの背中に手を回した。
気怠い身体と、まだ繋がっているという安堵感に僕は深く溜息を吐く。
「辛いですか?やっぱり抜きましょうか?」
と聞いて来た田中さんに、僕は微笑んで首を横に振ると
「もう少しだけ…、幸せな気持ちでいさせて…」
そう呟きながら、重くなる瞼を閉じた。
好きな人と繋がるって、こんなに幸せなんだ。今まで、恐怖しかなかった行為は、好きな人とだとこんなに幸せな気持ちになれるんだ…って思った。
「田中さん…大好き…」
深い眠りに落ちる前、僕はそう呟いた。
大きな手が僕の頭を撫でて
「俺も愛していますよ」
って囁くと、額にキスをする。
ふわふわと幸せな気持ちで、僕はそのまま眠りに着いた。
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