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「くっ……」
あんなによくしゃべる颯人なのに、何も言えずにその場でうずくまる。これぞまさにぐうの音もでないというやつだ。
「俺の初チュー…どーしてくれんだよ…。めっちゃかわいい巨乳とする予定だったのに…」
へぇ。
颯人はモテないとは思っていたけれども、それも初めてだったんだ。
ここまで素直に認めてくれると、より独占したい気持ちが強くなる。
今までここまでのエロネタをぶっちゃけたことがなかったので、いろいろ知ることができ妙な興奮さえ覚える。
こんなことになっているのも、何かの巡り合わせだ。このチャンスを逃したくなかった。
颯人の顔に触れ、キスする体勢を作り上げる。
「勉強だけじゃなくて、これも教えてやろっか?」
この会話の流れなら我ながらいけると思ったのに、颯人はかなり嫌そうな顔をしやがった。
「ふーざーけーるーなー!お前とは一生するか!」
俺の手を勢いよく突っぱねる。
「だいたい女が好きなら、なんで俺にキスすんだよ!見境なさすぎる!」
キスをした事実をいい感じに流せたと思ったけれども、颯人は再び怒りにまみれだした。
「クズ!カス!ヤリチン!」
と、暴言吐かれて、ボカスカ枕で叩かれまくる。
…うまくいかねぇな。
なんとかして丸め込みたいという気持ちが強くなる。
焦るな、冷静にいけ。
そう自分に言い聞かせて、颯人に話しかける。
「キスで全てバレるぜ。」
颯人が掴む枕を奪い取る。
「……………何がっ!!」
怒りながらも食いついてきた颯人に、つい笑ってしまいそうになる。
「お前が童貞って。」
その答えを言ってやった瞬間に颯人からグーで殴られまくったけど、こんなのどってことない。
散々殴って疲れたのか颯人の動きがだんだんと止まってくる。
そして、観念したかのように下を向いたまま聞いてきた。
「…うまいとか、そんなに違いがわかるもん?」
さっきまで強がっていたのに…。
素直に目の前の経験者に頼ろうとしてきたことに笑みが溢れる。
「わかる。こいつ、やりまくってんなーとか、処女だろなーとか…」
「お前、最低かよ!」
「いろいろと慣れてないといざって時に、ここ使えなくなるぜ。」
俺の目線一つで颯人は俺が何が言いたいかわかったようだ。
しかも、多少なりとも心当たりがあるようで、いつもの強気はどこへやら。急激に大人しくなった。
「……どんな風にしたらいい?」
きたっ…!!!
ついに颯人からっ!!
照れも恥も捨て、大人しく聞く気になって、捨てられた子犬のように頼りにしてくる颯人をいますぐめちゃくちゃにしたい。
そんな滾る熱を必死に抑える。
「そーだな…」
とりあえずまともに説明することにした。
「目ぇ閉じて…口閉じて…なるべくゆっくり…こう近づける…。」
颯人が身動き一つしないのをいいことに、そのままチュッて音を響かせる。
ははっ、颯人とキスしてやったぜ。さっきのは意識がなかったから俺からしたらノーカンだ。
「もーっ!…しなくていいっての!」
心なしか颯人は、さっきよりも怒ってない。
「一回したら二回も三回も変わらねーって」
言っておくけど、俺はここまで下衆にどうにかしてやろうとこぎつけたことはない。
ここまで必死に、あらゆる手を使ってでも求めたことがないだけだ。
「颯人、やってみ」
「えーーーー!…マジかよ」
「俺、颯人好きだしあり。ほら、おいで。」
手を広げてなるべく冗談っぽくして、軽い気持ちでできるようにしてやる。
「どんだけやりまくってんだよ…」
半ば呆れながらも、颯人も覚悟を決めたようだ。
ふぅっと一息ついた颯人は、キスをしようと目を思い切りギュッとつむる。
少しビビりながら近づいてくるのがわかるので、一旦颯人の口を手で押さえストップさせる。
「なんか力入ってんな。もっとリラックスして」
「…おっ…おぅ…」
的を得たアドバイスをしてやる俺って優しい。
それを感じとったのか颯人からも真面目に取り組もうとする姿勢を感じる。
今回は深呼吸をして、脱力してる。目も自然に閉じて、いいペースで近づいてきた。
一回目と比べたらだいぶよくなったけれども寸止めされそうになったので、俺から少し近づいたのは秘密だ。
「げっ、またついちまった。」
げんなりしている颯人だったが、俺はこんなんで終わらせる気はない。
「こんな童貞のキスじゃ、満足させられないからな」
その先を匂わせる。
えー。と、言ってる颯人に早くしたくてたまらない。
さて、どうやって落としにかかるかな。
「さっきみたいに口で説明しろって!」
「えー、さっきのと違ってむずい、なんとなくわかるだろ?」
説明しようと思えば、できなくもない。
でも、こういえば…
「わかんねーよ!」
って、食いついてくるのは見えていた。
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