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帰省して数日、ご飯を食べる以外、特にやることがないから部屋で勉強している。
姉からは夏休みなのによくやるねーと、超他人ごとのように言われたので、さっさとどっかに行って欲しいと思った。
颯人はもう寮に戻っているだろうから、俺も早く帰りたい。
会えない期間、滅多にしないLINEを送ったけれども、何してんの?とか、大した内容じゃない。
さすがに別荘で言ってたようなことをLINEで送るのは気持ち悪すぎる…と、自制している…。
電話も……家族に聞かれるかもしれないし、恥ずかしくてできるわけがない。
颯人から返事はくるけれども、忙しいのか長くは続かない。
あー…
早く颯人に直接会って、抱きしめて、キスして、やりたい。
でも、その前に…やらなきゃいけないことがあるからなー…
ため息をついていると、玄関先で母の声が聞こえてきた。
姉はさっき出かけたばかりだし、ついに帰ってきたのだろう…。
重い腰をあげて、父の元へと向かう。
階段を降りると、父が母と共にいた。
相変わらずニコリともせず、眉間のシワがすごいことになっている。
「おかえりなさい。数日前から戻っています。」
声をかけたものの、久しぶりに顔を見せることさえ戸惑いさえあった。
親父は毅然とした態度で俺を一瞥した後、一言。
「そうか。」
と、だけいい、ネクタイを緩めていた。
こんな真夏にこんなキッチリしたスーツを着てる人なんて、この父親くらいじゃなかろうか…。
「お風呂わかしてますから、入ってくださいね。一回寝ます?」
父親がいる時は、いつもあんなにうるさい母親も自然と控えめになる。
「いや、そのまま食事にする。」
「わかりました。じゃあ1時間後くらいにご飯にしましょうか。」
母親が俺に笑いかけ、家族での食事を促すので俺も覚悟を決めた。
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