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67※
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「はぁっ、まったく、散々だったな…」
あれから、すっかり酔い潰された悠牙が、グダグダになってしまい、体重の半分以上を私に預けなければ歩けなくなってしまった身体を、どうにか居室まで引きずってきた。
「応接間の惨状もなかなかのものだった…」
ゴロンと悠牙を寝台に転がしながら、あの部屋の最後の様を思い出す。
そこかしこに転がる酔っ払いたちの死屍は、1つや2つではなかった。
「ふ、くっ…」
すっかり酔い潰れた一座の者たちで埋まる応接間の床の様子を、弥景がものすごい形相で見ていたのはとても面白かったが。
「はぁっ。で?この酔っ払いはどうするか…」
風呂は無理だな、と考えたところで、不意に伸びてきた手が、がしりと私の腕を掴んできた。
「っんぁっ?」
「さいき〜」
「なっ、きさまっ?苦しっ…離せっ」
ズルンと寝台に引きずり込まれてしまった身体が、ぎゅぅっと馬鹿みたいな力で抱き締められる。
「おいっ、悠牙っ!」
「ふっ、くくくくっ。俺が、本気で正体失くすほど酔うわけがないだろ」
油断してるな〜、と笑う悠牙が、ひょっこりと身体を起こし、ニヨニヨとしながら私を寝台に押さえつけてきた。
「っ、きさま…」
「ふふっ、今日は楽しかった」
久しぶりに気が抜けた、という悠牙は、これでも慣れない王座に気を張っていたと言うのか。
「そんでもって嬉しかった」
おまえ、案外俺のこと愛してくれちゃってるのな、と笑う悠牙には、甚だ不本意だった。
「誰がきさまなど」
「またまたぁ、誤魔化さなくたっていいって」
「私はっ、別に」
「しっかり焼き餅やいてくれて、あんなパフォーマンスもしてくれて」
「嬉しかった」と無邪気に微笑む悠牙が、自分の手の甲にチュッと口付けを落とす。
「あれは…っ」
そこは、私が悠牙をもらい受けると、みなの前で口付けたその場所だ。
「彩貴」
「っ、な、なんだ」
「互いのここを、繋ぐ気持ちを形にしないか?」
「っ…」
ここ、と言われて悠牙に撫でられた場所は、左手の薬指で。
「俺は彩貴の、彩貴は俺の、ものだから」
その指は、心臓に繋がる血管があるところ。
「っ、っ、いいのか?」
それはつまり、心も身体も、そして命さえも預け合うという誓いの証だ。
「おまえは嫌なのか?」
「ふっ、私は初めから、きさまにすべて預けてある」
なにせこの命は、きさまに生かされた命だ。
他の誰に、私自身にすら、預けることがあろうか。
「そうか。ならば、問題はないな」
「きさま…」
「俺もおまえになら、この命、くれてやると言っている」
恨むなら殺せと、この命を狙っていいと、悠牙は確かにそう言っていた。
「そうか」
そうだった。
私が殺していい命は悠牙のものだけ。
その命は、とっくに私に預けられていたのだ。
「ふっ、まるで本当にめおとだな」
結婚指輪か、と、しみじみ思う顔が思わず崩れた。
「くっ、そんな顔も出来たのか」
色っぽい、と笑う悠牙が、ゆっくりと静かに、顔を近づけてきた。
「んっ…」
もう知っている。
唇と唇を合わせる意味を。
「あっ、はっ…」
まぁなんと酒くさいこと。
呼気だけで、こちらも酔っ払ってきてしまいそうだ。
「っん…はっ、あ?」
え?
あ…?
「っちょっ…」
「ぷくくくっ、ほら、いい子に舌を出して」
「舌って…んむ…ふふはっ!(ゆうがっ!)」
なにをするっ…。
「んぁ…は、ふ…」
知らぬ、知らぬ、知らぬ。
こんなのは知らぬ。
舌が、唾液が、悠牙のそれが、ヌルリヌルリと口の中に入ってきて、上顎から舌から歯列からを、好き勝手に貪り荒らしていく。
「んん〜っ!」
ぞわりとした奇妙な感覚に恐怖を抱いた私は、目の前の悠牙の身体をドンドンと叩いた。
「くくっ、こンのじゃじゃ馬が」
痛いだろ、と言いながら、ジュルッと唇を吸い上げていった悠牙が、ニヨニヨと私を見下ろしていた。
「ふっ、ディープキスって知らない?」
まぁ知ってたらパニックにならないか、なんて笑うその顔が憎らしい。
「ディ……?」
だけどハァハァと息を上げるだけの私は、何の反論も反撃も出来なくて。
「好き好き、のキスの先の、大好き、愛してる、の口付けだ」
「っ愛…?」
「そ。そんでついでに、その先の性感を促す…」
くく、と笑った悠牙が再び私に覆い被さり、またも深いキスで私を翻弄する。
そして今度はそうしながら、なんとあらぬところに片手が伸びてきた。
「んん〜っ!」
「まぁまぁ落ち着いて」
「ひはまっ…」
「ほら、気持ちいい。な?気持ちいいだろう?感じてる」
勃ってるぞ?と言いながら、モニモニと揉まれた場所は、何故かディープキスとやらで少しだけ反応を始めてしまっていた男の象徴で。
「やめっ…」
「くくくくっ、敏感で素直な反応で嬉しいねぇ」
いい子、いい子、と言いながら、撫でているその場所はなんなのだ!
「悠牙っ…」
この酔っ払い!と思って、その身体を押し除けようとした両手には、何故か力が入らなかった。
「っ…?」
「ぷくくっ、すっかり感じてるじゃん」
蕩けてるねぇ、と言われて中心を擦られて、私は堪らず身体を跳ね上げた。
「っ、あぁっ!」
「好きなタイミングでイっていいぞ」
「あっ、やめっ…離せっ。また私ばかり…ッ」
いつもいつも、私だけがこういう思いをさせられて、悠牙がそうなったところは見たことがない。
「嫌だ…っ」
「ん〜?じゃぁ一緒にするか?」
「はぇ?」
ニョッと何やら鮮やかに笑み崩れた悠牙が、不意に身体を起こして、ゴソゴソと自分の前を寛げ始めた。
「きさま…?」
何を始めるつもりなのだ?
不思議に思い見つめている先で、悠牙が寛げた前から自分のそれを取り出していた。
「っ!きさま、それは…」
「ん〜、大分飲んだからなぁ。勃つかな」
ボロン、という形容が正しいだろう、下を向いていても大きく見えるソレを、悠牙がゴシゴシと擦り始める。
「ン…」
な、何なのだ。凶器か。武器か。
その凶悪な形状は、一体何なのだ。
「彩貴」
「な、なんだ」
「口。ほら」
それは、口付けを所望ということか?
ん、と顎を突き出す仕草が意味不明だ。
「キ〜ス」
「っ…」
「さいきぃ」
こ、この…。
きさまが猫撫で声を出したところで、可愛くも何ともないぞ。そんなものに絆されは…。
「くっ…」
してしまう。
相手は酔っ払い。そんなことは分かっている。
分かっているのだが、普段偉そうな悠牙が、甘え掛かってくる姿はどうにも可愛げが見えてしまい。
「こ、これでいいのか」
「ん」
上手、と笑いながら目を細めた悠牙が、私の差し出した舌を絡め取っていく。
「あ、は…っ、ん」
先ほど教えられたばかりのディープキスは、もうすでに私に性感を覚えさせた。
「ん…イイな」
良かった、勃った、と言う悠牙の手が、きゅっと私と自身のそれをひとまとめに握り込む。
「んやっ…」
「こら、暴れるなって」
だって、いつの間に私のものも衣服の中から取り出したのだ。
直に触れ合うその感覚がものすごく恥ずかしい。
「ほら、気持ちいいだけを追ってみろ」
「ん、ぁっ、やぁっ…」
緩急をつけて2本の竿を一緒に扱かれて、私はされるがままビクビクと仰け反った。
「ふふっ、濡れてきた」
あぁ気持ちいい、と言いながら、悠牙が滑りを帯び始めた私たちのモノをより強く擦り始める。
「あっ、あぁっ…」
「こっちも疎かになってるぞ」
いつの間にか離れてしまっていた唇を再び捕らえられ、中心と同時に口内も犯された。
「はっ、あっんっ…」
「くっ、イイな…」
気持ちいい、と言う悠牙のモノも、ムクムクと質量と角度を増し、私が垂らした液体と一緒に、滑る雫が混じり合う。
「あっ、あっ…」
気持ちいい。
そう、これが気持ちいい。
悠牙に教えられたその感覚を追うように、静かに目を閉じたら、ぎゅっと強く中心を握ってきた悠牙が、それを追い上げるように手の動きを早くした。
「あぁっ!」
出るぞっ、あの、精液とやらが。
「くっ、イきそ〜」
おまえも?と片目を薄く開いた悠牙が、同じように思わず目を開いた私を見た。
「一緒に、な?」
ふふっと笑いながらそのままウインクした悠牙に、私はもう訳も分からずコクコクと頷く。
「よし」
「あぁぁぁっ!」
なんっ……。
急にグチュグチュと激しく握り込まれた中心に、パァッと目の前が眩くくらんだ。
「っ、あぁぁぁぁっ…」
「くっ、うっ…」
ビクッと震えた悠牙の手の中に、ドクッと白濁した液体が吐き出される。
ほぼ同時に、ドロッとした悠牙のそれと混じり合った中心を感じた。
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