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相手に皆まで言わせず、久米は男の胸に飛び込む。背中に回した久米の細い腕が、布がぴんと張るほど強く、相手の服を握り込む。
「…朝食は必ずとる。病院も後できちんと行く。だけど…、その前に…あなたが欲しい。」
「でも…、空腹だろうに。」
困惑している箱根に、年下の男は伏し目がちになって懇願する。
「お願い…。旅館の朝食より何より…今はあなたに飢えているんだ。」
箱根は小さく息をつき…後頭部に手を遣る。
「困ったな…。オレは、惚れた相手のおねだりには弱いんだ。」
年上の男は、久米にニッと笑いかけた。久米も釣られて、くすくす笑う。
「…シている時も、おねだりした方がいい??」
「…あんまり煽るなよ。」
箱根は前髪をばさりと片腕で掻き上げると、雄の顔つきに豹変して年下の男の唇に貪りつく。口腔を荒々しく舌で掻き混ぜられながら、久米は獰猛な悦楽に酔いしれる。
「…はぁ…っ。…箱根、さ…ッ!!」
「烈、がいい…っ…。」
「れ、つ…っ!!」
お互い切れ切れに名前を呼びながら、ようやく手にした互いの舌を絡ませる。久米の唇の端から、飲みきれなかった彼らの唾液が滴り落ちた。
インターバルとしてそれぞれ身を離すと、今までの濃密な絡みを示すように互いの唇を銀の糸が繋いでいた。やがて、銀の糸はフッと切れていく。糸が切れた瞬間、箱根が再び獲物の口を吸いにかかる。
箱根に力強く吸い付かれた年下の男の唇は、あっという間に真っ赤に腫れあがった。相手の口腔で幾度も弄ばれた剥き出しの唇は、指でなぞるだけであられもない声が出てしまうほど鋭敏になっていた。久米の唇は、まるでマーキングされたかの如く年上の男の唾液にしっとりと濡れ、明るい照明の下、てらてらと卑猥に艶めいた。
箱根の凶悪な、大きくて分厚い手が年下の男の身体を覆い隠すタオルを力任せにひん剥いていく。露わになった両の乳房を、箱根は鷲掴みにしてその肉ごと激しく揉みしだいた。
「…っぁあ、れつ…。れつ…っ!!」
名前を呼ぶ久米に答えるように、年上の男の口が相手の乳房を受け入れていく。唇全体で乳房を頬張るように揉みこむ。伸ばした舌は乳首を転がし、押し潰し、幾度もチロチロと舐め回す。口全体を窄めて、乳首を吸うと年下の男は背を弓なりにして、嬌声をあげて全身でよがってみせた。
「れつ…っ。もっと触って。烈が欲しい…。烈を頂戴…??」
呂律の怪しい声で強請る久米は、早くも目元が潤み、目の下がうっすらと赤らんでいる。小首を傾げ、真っ新な首筋を見せびらかす年下の男の無防備な肌に、箱根はむしゃぶりついた。
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