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【愛してるなんて、甘ったるい気持ち】
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【愛してるなんて、甘ったるい気持ち】
>>元春視点
やり取りすんなよな。
ゆうくんのスマホを見る20時すぎ。本人は隣で爆睡かましてる。もう既に確認済みの内容を、何度も検閲する。邪推しては、勝手にイラつく。愛してるなんて甘ったるい気持ちを、通り越して苦々しく思う。
木山俊助とかって奴と、二人でだらだらトークのラリーが続いている。は? ムカつくんだけど。僕の知らないところで楽しんだり笑ったりするゆうくんは許せない。女じゃなきゃいいなんて、僕、一言もいってないよ。むしろ、男と寝るための身体に仕込んだ今となっては、同性のが危険なのに。なんで分かんないのかな。
別にゆうくんが取られるとか、心変わりするとか、本気で思ってない。でもゆうくん、馬鹿だし、鈍感だし、素直だし、うっかりミスとかざらにありそう。相手から来られると弱いでしょ、たぶん。ノンケ特有の考えなしの行動で、誰かを誘うでしょ。頼むからそんなことしないでよ。…………どうせいくら口を酸っぱくしても、本人の無自覚なところで行われているものはどうしようもない。それが怖い。
ゆうくんはおもむろに起きて、腹減ったと呟いた。
「ピザが食べたいピザが」
どうしても某社の宅配ピザが食べたいらしい。メニューを渡して選ばせた。
「お風呂入る?」
「動けねーよ。おい、……………また人のスマホ触りやがって」
「時間見てただけです」
「嘘じゃん」
笑う。そしてまた寝た。
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