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さようなら
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間宮は、僕を連れて山あいにある小さな村へと向かった。
そこは、電車やバスを乗り継いで半日ぐらいかかって、やっとたどり着ける辺境の地だった。
小さな村の、そのまた奥にある古い民家に、僕を案内した間宮は、そこの呼び鈴を押した。
中から現れたのは、小柄な中年男だった。
若いときは、きっと、さぞや美しかったのに違いない。
どかか中性的な雰囲気のあるその男は、間宮と僕を黙って家の中へと案内した。
その家の奥まった座敷の中に、布団がひかれており、そこには、病人らしい若い男が横たわっていた。
その男は、少しやつれていたが、僕のよく知っている人だった。
夢の中に現れた、あの人だ。
間宮は、眠っている詩さんの枕元に腰を下ろした。
僕も、その隣に座った。
間宮は、詩さんに話しかけた。
「詩、雪緒が来たぞ。これで、退魔の儀式が行える。そうすれば、また、お前は、元気になれる」
間宮の声に、詩さんは、反応することはなかった。
詩さんは、眠り続けていた。
僕たちを案内してくれた中年男は、姿を消していた。
間宮は、上着を脱ぐと、黒毛縄を手にして、僕に言った。
「さっそくで悪いけど、頼む。雪緒」
僕は、頷くと、服を脱いで、そっと、詩さんの布団をはいで、横たえている夜着姿の詩さんの上へと体を重ねた。
「詩さん、ごめん」
僕は、詩さんにキスした。詩さんの瞼がぴくっと動いた。僕は、詩さんの夜着を開いて、その白い胸元へと口付けた。詩さんの体がびくっと強張った。僕は、詩さんの胸元へ舌を這わせ、その胸の頂をきゅっと噛んだ。詩さんが切なげな吐息を漏らした。
僕は、夢の中で詩さんにされたことを思い出しながら、詩さんの体に触れていた。詩さんのものは、固くなって下着を押し上げていた。
僕は、詩さんの下半身へと体をずらすと、下着を下ろして、詩さん自身を取り出した。詩さんは、すでに先走りを漏らして、屹立していた。僕は、詩さんのそこをそっと手で包んで先端に軽くキスした。そして、舌でペロリと舐め上げた。
詩さんの呼吸が乱れる。
僕は、ぱくっと詩さんのものを口に含むと、喉の奥深くまで咥え込んで吸った。僕の拙い口淫に、詩さんが身悶えするのがわかった。僕は、詩さんの先端を指先でくちゃくちゃと弄りながら、詩さんを舐めたり、吸ったりして刺激を与えた。詩さんの体がびくっと反って、詩さんは、僕の顔に向かって、精を吐いた。
そのとき。
詩さんの白い肌の上に黒い影のような紋様が浮かび上がってきた。
間宮が叫んだ。
「押さえろ!雪緒、詩を捕まえてろ!」
僕は、夢中で詩さんの体を押さえ込んで、その両手を掴んだ。
「は、なせっ!」
詩さんの喉から低い声が漏れた。僕は、全身で詩さんの体を押さえつけていた。間宮が黒毛縄を投げ、その黒い蛇は、僕たちを二人、一緒に、縛り上げていった。
「んっ・・」
思わず声が漏れる。詩さんの胸と僕の胸がすれて、敏感な部分がぷくりと膨らむのがわかった。
容赦なく縛り付けてくる黒毛縄に、僕と詩さんは、抱き合ったまま身動きもとれずに体を絡ませて呻いた。
ようやく縄の動きが止まったときには、僕と詩さんは、手を繋いだまま、向かい合って、体を密着させてお互いを抱きしめあっていた。
詩さんは、かっと両目を見開き、僕を睨み付けて叫んだ。
「離せ!いくら、宗さんの縄でも、これと一緒に縛られるなんて、我慢できない!」
詩さんは、そういって縄から逃れようとして体を捩った。詩さんの足が僕のものにあたって、僕は、小さく声を漏らした。
「何?こんなことされて立たせてるなんて、とんでもない淫乱だな」
詩さんが僕のものを膝で擦りながら言った。
「本当に堪え性のない犬」
「やっ!動かさないでっ!」
僕は、甘い痺れに全身を犯されて、息を弾ませて潤んだ目で詩さんを見て言った。
「も・・や・・あぁっ!」
詩さんが僕の耳を舌で舐め、囁いた。
「こんなことで、よがっててどうするの?お前は、仮にも、宗さんの贄なんだろう?」
「はぅっ!」
間宮が詩さんの足を押さえると、僕のものを掴んで扱きながら、僕の後孔に指を差し込んで中を掻き回した。
「さあ、哭いてくれよ。雪緒」
「あぁっ!奥、だめぇっ!」
僕は、足を閉じようとしたが、詩さんの足が邪魔をして閉じることができなかった。間宮に前と後ろを同時に弄られ、僕は、続けざまに何度もいってしまった。
「あっ!・・それ以上、だめぇっ!」
間宮が僕のそこを押し拡げて舌で舐め、唾液を奥へと送り込んできた。ぴちゃぴちゃという淫音に、僕の意識は、白濁していく。遠くで間宮の声が聞こえた。
「もう、ここ、とろとろだな。雪緒。いつでも、大丈夫だな」
間宮がその昂りを僕の中へと押し込んできた。
「あっあぁっ!・・らめぇっ!」
僕は、挿入だれると同時に精を放った。詩さんが低く笑って言った。
「入れられると同意にいっちゃうなんて、とんでもない淫乱っぷり」
「お前もな、詩」
間宮が僕の奥を突きながら、僕と詩さんのものを一緒に掴んで擦った。僕たちは、あえぎ声を漏らしていた。
「あっ!そう、さん・・」
「ま、みや・・も、らめっ!」
僕と詩さんと間宮は、ほぼ同時にいった。
間宮は、僕の中のものを抜くことなく、僕ごと詩さんを抱きしめた。
「詩・・雪緒・・」
「あっ!・・中、大きくなって・・」
「あぁっ!」
詩さんが声をあげる。間宮の手が詩さんの尻を掴んでいるのが感じられた。
「そう、さ・・」
間宮に責められ、詩さんは、涙ぐんで声をあげた。
「うれしい・・たとえ、僕を祓うためであっても、もう一度、触れてくれるなん、て・・」
「うぁっ!」
間宮に貫かれて、僕は、身をくねらせて哭いていた。僕の動きにあわあせて詩さんも感じているようだった。僕と詩さんが同調しているのを確かめて、間宮が言った。
「いけ、雪緒。詩の分まで」
「ひぁっ!」
僕は、激しく突かれて、もう、何も考えることもできなくなっていた。ただの穴のあいた器のように、僕は、間宮を受け入れて身悶えして、そして、僕が感じると、詩さんも感じて喘いだ。
「二人とも、いけ!」
間宮が叫んだ。
詩さんの体を覆っていた黒い紋様が、いつの間にか、僕の体も覆っていた。
「熱い・・」
その紋様が僕たちの肉体だけでなく、魂も焼き、蝕んでいた。詩さんは、苦しみのあまり、悲鳴をあげていた。僕も息を喘がせて、痛みに堪えていた。が、その痛みも熱も、徐々に、間宮の与えてくれる快感によって溶かされていった。
「ふぁっ!も・・いっちゃ・・らめぇっ!」
「あぁっ!そ・・さん・・」
僕は、絶頂へと駆け上がり、そして、堕ちていった。
僕が次に目覚めた時には、僕は、白い夜着を着せられて布団で横になっていた。
僕の横には、間宮が眠っていた。
僕は、しばらく、その美しい横顔を眺めていた。
「なんだ?気がついたのか、雪緒」
間宮がゆっくりと目を開けて、僕を見つめた。僕は、ぷいっとそっぽを向くと、言った。
「気がついたら悪いのかよ」
体を起こそうとした僕を間宮は、抱き寄せた。僕は、間宮に抗おうとしたが、無駄だった。仕方なく、間宮の胸に抱かれて、僕は、その鼓動に耳を傾けていた。
「詩さん・・は?」
「ああ」
間宮は、少し、微笑んで言った。
「大丈夫、だ。もう、心配ない」
「そうなんだ」
僕は、間宮の腕の中で、また、眠りに落ちていった。
翌日。
学校のある僕を連れて間宮は、家へと帰ることになった。
詩さんは、去っていく僕を見送ってくれた。
まったく、人が変わったみたいに、穏やかで優しい雰囲気になっている詩さんを見て、僕は、ほっとしていた。
帰り道、間宮は、ぽつぽつと僕に、詩さんのことを話してくれた。
あの村は、間宮の一族の者たちが住んでいる村だった。
かつて、贄をつとめた者や、退魔師だった者たちが一線を退いた後、暮らしている村だという。
詩さんも、知り合いを頼って、その村に来ていたらしい。
だが。
詩さんは、すでに、魔霊に魂を蝕まれていた。
それを祓うことは、おそらく、無理だった。
そう、間宮は、言った。
だが。
間宮は、諦めきれず、退魔の儀式を行った。
「失敗してたら、俺たちも、ただではすまなかった」
「マジで?」
僕は、今さら、びっくりしていた。間宮は、にっこりと微笑んで言った。
「お前の清らかさ、強さに賭けていたんだ。お前なら、詩を救えると思っていた」
ありがとう
間宮は、もう一度、僕に頭を下げた。
間宮は、僕を家まで送ってくれると、また、姿を消した。
たぶん。
詩さんのもとへと帰ったのだろう。
もう、僕は、間宮の姿を見ることは、二度とないのだろうと思っていた。
間宮の部屋は、いつの間にか、空き部屋になっていた。
僕は、今度こそ、引っ越しを考えていた。
もう。
ここにいる理由もなくなってしまったのだから。
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