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⑷恵次サイド
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最後の授業が終わり俺は荷物をまとめ始めた。
クラスの奴らとはどこか一線を引いたような感じになってしまい俺は誰とも話すことなく教室で過ごしている。
会長であるということも大きいだろうが一番の問題は俺の態度だろう。
俺は普通にしていても怒っているように思われたり勘違いされていたりするため誰も俺に寄り付かない。
俺も説得するものめんどくさいので放置しているため俺の評価はあまり良くない。
別に周りになんと思われようがどうでもいいが。
俺は生徒会室にいつものように書類を取りに行く。
こう見えても俺は時間がないため自分の仕事は家に持ち帰り作業している。
いつものように書類をまとめて生徒会室を出ようとする。
「会長様はまたお楽しみですか〜
いいご身分ですね〜 」
と隆輝が俺に言ってきた。
言葉を返す時間すら惜しい俺はいつものように
「勝手に言ってろ」
といい生徒会室をでる。
あいつらにどう思われようが俺は別に構わない為俺がどうしてすぐ帰るのか説明しない。
説明するだけ時間も無駄だ。
金持ちのあいつらには無縁な話だからな。
俺は自身のスマホで今の時間を確認する。
2時45分。
、、、、、、
遅刻する‼︎
急いで俺は校門を飛び出して目的地に向かう。
俺は運動神経はいい方な為なんとか急いで間に合うように走る。
赤い屋根の少しレトロ感が溢れるお洒落なお店に着く。
時刻を確認すると2時55分。
なんとか間に合った。
俺は急いでお店の中に入り店長に挨拶した。
「少し遅くなりました。すいません。
今日もよろしくお願いします。 」
するとスラッとして優しい笑みを浮かべる店長が
「まだ3時になってないから大丈夫だよ。走ってきたの?
息切らしてるみたいだけど。大丈夫? 」
と優しく問いかけてくる。
「いえ‼︎大丈夫です。ご心配ありがとうございます。
今から着替えてきますので‼︎ 」
と店長に感謝の言葉を言い急いで裏方へ着替えに行く。
店長とは中学三年生の時からお世話になっていて色々とご迷惑をかけてきた。
まだ高校生でもないのに必死に頼み込んでバイトをさせてもらっていた。
もし世間にバレたら大変なのに店長は俺の話を聞いてくれて雇ってくれた。
感謝しても仕切れない人だ。
もしあの時雇ってもらえなかったら俺はあの子と一緒に生活することができなかった。
だから本当に感謝しているのだ。店長には。
ここでもバイトは注文と裏方の料理だ。
昔から物覚えは早かった為すぐに身についた。
3時から6時半ここで働かせてもらっている。
時給も千円といいとてもいいところだ。
目まぐるしい注文と料理を捌いていく。
そうしているとあっという間に6時半になっていた。
「恵次くーん時間だよ〜そろそろ上がってね〜」
と店長の声が聞こえる。
ありがたくバイトを上がらせてもらい急いでそのまま家へと帰る。
走って5分もしないうちに家へとついた。
家賃4万の激安アパート。
4万という安さなのに文句のない広い部屋だ。
契約した時は自分の運の良さを拝んだ。
鍵を刺しドアを開けた。
「ただいま〜」
するといつものように
「お帰りなさい。兄さん‼︎」
とあの子涼佑が俺を出迎えてくれるのだった。
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