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(15)純男サイド
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僕は今日驚かされてばかりの一日を送った。
今まで思っていたことを粉々に砕かれたそんな感じの気分だった。
学園で名高い会長様には弟様がおり会長様本人は特待生としてこの学校に通っていた。
誰もが耳を疑う様な話だった。
しかも幼い弟様を一人で育てているなど僕達の様な恵まれた生活をしている奴らには理解ができないことだろう。
バイトを掛け持ちしながら学園の全てにおいて一位を維持している。
普通の人なら考えられないくらい忙しい日々を送っているのだろう。
会長様にはとても頭が上がらない。
生徒会室の惨状を見せられた限り他の生徒会メンバーは仕事をしていないことがすぐに読み取れた。
会長様は一人で生徒会を回している。
どれだけ忙しくても有りもしない噂を言われ周りに叩かれても会長様は自身の責務を全うしようとしている。
そう思うとなんだか自分が恥ずかしく思えてくる。
誰が言ったかも知らない話をすぐ鵜呑みにし勝手に人を判断している。
とても恥ずかしい。
涼佑様と一緒にいる時の会長様が頭に浮かぶ。
とても優しいお顔で涼佑を見つめていた。
守りたいと思ってしまった。
とても失礼な事だとはわかっている。
だか会長様と涼佑様のあの幸せそうな空間を見てしまうとずっとそのままでいてほしいと願ってしまう自分がいた。
何もできないかもしれないが少しでも会長様の負担を減らしたい。
会長様をお支えしたいそう思ってしまった。
僕だけではそれには限りがあるが本当の会長様を知ってもらえば誰だって手を差し伸べてくれるはずだ。
僕は会長様と涼佑様のために頑張ろうと手に力を入れた。
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