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第3章 Collaboration 2
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いつの間に眠ってしまったのか、カーテンの隙間から差し込む日差しに飛び起きた俺は、慌てて智樹の額に手を宛てた。
良かった、熱下がってる。
ホッと息を漏らした時だった、智樹の長い睫毛がピクッと震えて、瞼がゆっくり開いた。
「おはよう、よく眠れた?」
智樹に不安を与えないように、額に宛てた手で髪を撫でながら言うと、数回瞬きをしてから、
「俺、どうしたん……だっけ……?」
掠れた声で言った。
きっと自分がどうしてここにいるのかもわかってないんだろうな…
「雨の中で倒れてたのをね、翔真さんが見つけて、それで……」
「そっか……、俺また……」
智樹は深い溜息と一緒に言ったきり、また瞼を閉じてしまった。
そのまままた深い眠りにつくと思った俺は、智樹が目を覚ましたことを翔真さんに告げるべく、そっと寝室を出ようとした。
でも、
「和人……、俺何か言ってなかった…か…?」
俺を引き止める声がして、俺はゆっくりと振り返ると、潤んだ瞳を揺らす智樹に向かって、まるで取ってつけたような笑顔を浮かべた。
智にはバレバレだろうけど……
「夢……見てたからさ……。だから……」
「ふーん、どんな夢? 楽しい夢だった?」
そんな筈ないのに……
譫言で繰り返しあの人の名前を呼ぶ声は、とても苦しそうだったのに……
でも俺は敢えて何も聞いてないフリをしてやるんだ。
多分智がそれを望んでいるから……
「うーん……、あんま良く覚えてねぇや……」
「そっか、残念! 思い出したら、教えてね?」
一度は出口に向けた足を再び智の眠るベッド元へ戻し、寝癖の着いた髪を撫でた。
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