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第13章 Life 6
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翔真と、所謂“そういう関係”になってからの生活は、思った以上に楽しくて……
それまで苦手意識を持っていた家事も、案外自分に向いていることが分かった。
そして、もうすっかり消え失せてしまったと信じて疑わなかったダンスへの思いも、翔真のおかげなのか何なのか……、少しずつではあったけど、呼び起こされたようで……
時折、翔真のPCから流れて来る音楽に合わせ、俺は足でリズムを刻むようになっていた。
流石に、演歌や民謡が流れた時には、翔真の趣味を疑ったけどな(笑)
そんな中、翔真は俺をある場所へと誘った。
そこは、一見すると寂れた映画館のようにも見えて、俺はなんの疑いもなく、翔真に手を引かれるまま、その建物の中へと足を踏み入れた。
「ここ、俺の職場」
凡そ50席はあるだろうか、中央の円形のステージ囲んだ客席の一つに座り、翔真が一段高いステージを見上げた。
「職場……って、ライブハウスかなんかか?」
「まあ……、近いっちゃ近いかな……」
正直意外だった。
翔の仕事が、世間一般で言うところのサラリーマンとは違うことは、何となくだけど気付いていた。
出勤時間はまちまちだし、さっき出て行ったかと思ったら、その二、三時間後には帰って来たりで、一日中家にいることだって少なくはない。
けど、
「俺なぁ、一応ここの支配人なんだわ……」
「は?」
「ついでに言うと、“ライブハウス”ではなくて、“ストリップ劇場”な?」
まさかストリップ劇場の支配人をしてるなんて……
想像もしていなかった答えに、頭の中が酷く混乱する。
「ストリップって、あの女の人が裸になって、その……なんつーか……」
そういう世界があることは話には聞いたことがあるし、知ってはいたけど、未成年の俺にとっては、全く縁のない世界の話で……
「おい、聞いてるか?」
「えっ……、あ……、うん……」
翔真が色々事細かに説明してくれるのも、殆どが上の空で……全く俺の耳には入って来なかった。
だから、
「お前、このステージで踊ってみねぇか?」
と聞かれた時も、一瞬頭が真っ白になって、言葉一つも発することが出来なかった。
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