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第14章 Separation 11
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着ていた物を、下着まで全て脱ぎ終えると、俺は潤一に背中を向けた。
不思議だな……、あれ程多くの目に晒されても平気だったのに、たった一人……それも潤一が見ているかと思うと、何故だか自然と恥ずかしさが込み上げてくる。
別に潤一に裸を見られるのが初めて、ってわけでもないのに……
「こっち向いて? ちゃんと見せてよ」
外気に晒された背中にかかる声に、俺はゆっくりと振り返ると、羞恥心に熱くなった顔を背けた。
「ククク、どうしたの、今更恥ずかしがることでもないでしょ?」
「それは、そうだけど……」
「それにしても、相変わらず綺麗な身体だね?」
言いながら、潤一の指が俺の首筋から胸元にかけてスルリと滑り、胸の先をキュッと摘まんだ。
「あっ……」
「それに可愛い声。感度も良さそうだし、智樹ならすぐにNo.1になれそうだ」
俺がNo.1……って、一体どういうことだ……
潤一が何を言っているのか、その意味を問い質ただす間なんてなく……
強引なまでの力に手を引かれた俺は、潤一の腕に抱きかかえられるように二階への階段を上り、長い廊下の突き当りの一室へと連れていかれた。
シンプルなベッドと簡単な応接セットが置かれただけの部屋は、まるでそこだけ空気が違うような、寒々しさすら感じる一室で、ルーバータイプの窓からは、外の景色を伺い見ることも出来ない。
「ここ……は?」
ベッドの端に座らされた俺は、不安に揺れる目で、隣に腰を下ろした潤一を見上げた。
「元々は客間として使ってた部屋なんだけど、今日から暫くの間智樹の部屋として使って貰おうかと思って。どう、気に入った?」
「気に入るも何も俺は……」
言いかけた俺の髪が、この部屋の空気と同じ冷たい指先にそっと梳き上げられ、ゆっくりとベッドに押し倒された俺は、僅かに睫毛を震わせながら瞼を閉じた。
「ねぇ、言って? 俺を愛してる、って……」
「愛……してる、潤一だけを」
頬に触れた唇が、俺にまた罪を重ねさせた。
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