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「綺麗な顔してるんだから気をつけないと。」
「きも。それは関係ないでしょ」
あれから、号泣していたところに葵が帰宅。
攫われるようにして病院に運ばれた
結果的に、手の甲と足、それから太ももを火傷していた
「じゃあ薬塗るね」
まだかなり熱を持っていた患部を冷やしていたが、それが離され、薬を用意している姿をぼんやり眺める
そういえばもうこんな時間だし遊園地は無理か···
保冷剤を離されるとまたすぐにジンジンと痛みが蘇ってきて、でもどこか気持ちが冷静になって段々といつもの『どうでもいいや』というぼうっとした思考になってくる
「包帯とってくるね」
薬を置いてどこかへ消えた医者。
自分の手と足、それから太ももを見れば赤くなっていて、足は皮がむけて変色しているところもあった
「···痛いはずだ」
小さな声で呟いてみる
痛みが引かない。
ぎゅっと体を丸めて耐えていたが、生理的に涙目になってきた
「薬塗ったら良くなるよ」
「じゃなきゃ来ないでしょ。病院なんて」
医者が戻ってきて、最初に手を取られて、多めに塗られる
薬は常温で特に「冷たくて気持ちいい」ってのはなかったけどこれで痛くなくなると思えば気持ち悪くはなかった
問題はその後だった
「あの人旦那さん?」
左手の薬指を見ながら言われた
「きもい。なんでもいいだろ」
手と足を終え、太ももに塗られている時だっただけにタイミングが気持ち悪い
「もうそういう事はしてるの?」
言いながら包帯を巻かれ、足を大きめに開かれる
医療行為なのか、嫌がらせなのか、判断できないから強く抵抗もできない
「おしりも傷ついてないか見てあげようか?」
「は…」
「体小さいから苦しいでしょ。彼の大きそうだもんね。それとも大きいのが好き?」
「っや、…っ」
脚の間をグッと大きな手で覆われ、パンツ越しに解すように揉んできた
「やめ、てっ…」
慌てて体を起こし、火傷の痛みはあったが、医者を足で蹴飛ばしてベッドから降りた
そのまま病室を出る
病院服の上着に、パンツ、そして結構な範囲の包帯。
いくら病院服のサイズが大きかったとは言え隠しているのは太ももの辺りまで。
待合室は一気にざわついた
一瞬で葵が傍に来る
隠すように自分の着ていたロングコートを俺にかけた
「真慕、なにがあったの?」
「…、ぉえ…っ」
吐き癖とまでは言わないが、情緒が乱れると吐きやすい体質にはなっていた
膝から力が抜けて倒れそうになる
「……っ、ぇぇ…」
看護師たちが寄ってきて、とりあえず看護室へと連れていかれた
「真慕、抱っこするよ」
抱き上げられてその場を移動する
色々考えるとキリがないし疲れる
もうさっきのことは無かったことにして、「何かあった?」と聞いてくる葵の問に首を横に振った
そこへ俺の服やウエストポーチを持った看護師が戻ってくる
「大丈夫ですか?」
「ん、大丈夫。……っ、ぅぇ…」
突然やってくる波に何度も嘔吐くが、出てこない
「体の方、落ち着かないようでしたら1日入院されますか?もう夜も遅いですし痛みがこれから増していく可能性も考えられます」
「あ、いえ。
デリケートな人なので極力入院は避けたいです
痛み止め等は処方していただけますか?」
看護師が書類に目をやって頷く
「はい、それはもちろん」
「では、帰らせて頂きます」
「分かりました。
少々問診しても宜しいですか?」
「はい。」
なんにも言っていないのに話しが進む
葵が運んだまま離さずそのままベッドに座るから後ろから抱きしめられている状態
何やら難しそうな話をしているからギャーギャー騒がず大人しく背中を預けて渡された服をちまちま着ていた
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