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21 side葵
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side葵
「ぁぁ…う、…ー!」
「大丈夫、大丈夫だよ」
「…っいた、い」
「痛くない痛くない、大丈夫。」
「ぁ…やだ、来ないで…──」
「もう、終わったよ
もうあんなこと起きないよ。大丈夫なんだよ、真慕。」
帰宅後、ベッドで穏やかに眠れたはず。
それなのに今は苦しそう
眠っているのに可哀想で、本当に可哀想で涙が滲みそうになる
腕の中で顔を真っ青にして苦しむ真慕。
たまにこうして悪夢に魘されていた
もしあの日、あの時、ケータイショップへ行かなければ。
あの時、そばにいてあげられたら。
…今だって、真慕を苦しめ続けるあんな事、起きなかったのに。
これはあの事件によって負った傷を少しも消化できていないのが露骨にでる苦しみ方
…なんで真慕がこんな…
「……っ、あー!!」
「ごめんね」
真っ青な顔色に冷や汗、震える手足。
呼吸も震えてきて、これ以上は危険と判断
真慕を起こした
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