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家に帰ると少しだけ落ち着いた
心配だからってお風呂も一緒に入ったけど案の定触られたところ引っ掻いて騒いだ…
お風呂から出てホットココアを飲んで葵の腕の中で抱きしめてもらっていたらやっといつもの平常心が戻ってきた
「今日は飲みたい気分だったの?」
手をにぎにぎされながら聞かれる
葵に触れられるのは随分慣れた
「絢が話したいことあるって来たから一緒にいたら飲んでた」
「そうだったんだ。ほんと絢と仲良いよね
何お話したの?」
「んー。メンヘラ発動してた
いっぱい話した」
ホットココアが無くなる
時刻は12:00をさしていた
いつもは寝る時間。お店にいた時も睡魔が襲ってきていた
でも今はなんか…
「…寝たくない」
「それじゃあ起きていよう
無理に頑張らなくていいよ」
ね?と微笑まれて無意識に入っていた体の力が抜ける
「うん」
1から10まで言った訳じゃない
けど葵は分かってくれた
一緒に起きていて欲しい、今さっきのこと、思い出したくないって気持ち。
沢山話しかけてくれて、優しく撫でられて、「いけないことしようね」なんて悪戯っぽく笑って夜食ラーメン出してきたり
気づけば5時半。
まだ俺は葵の温かさから離れたくなかった
好きとか、そういうんじゃない。
ただ、縋るものが欲しいというか、例えるなら幼い子がお気に入りのぬいぐるみを離したくないのと同じだ
別にぬいぐるみを持っているから絶対に安全とか、そういうことでは無いのだ
ただ、そばにいて欲しいだけ。
それは誰だっていい訳じゃなくて…
「真慕って体重何キロあるの?」
「え? あ。重いなら降りる」
不意な話題
一瞬何を言われたのかわからなくて、それから直ぐに状況を理解した
もう俺は何時間も葵に乗っかっている
「逆。軽すぎて不安になった」
抱きしめて抑えられる
降りなくてもいいらしい
「何キロでもよくない?」
それならと力を抜いてまた寄りかかった
「ねー真慕。」
「ん?」
「大好きだよ」
「知ってる」
「ふふ、知ってた?可愛いね」
葵はいつも甘い
太陽が登ってそっとカーテンを開ける姿をタバコ片手に眺める
葵と結婚してからは頻度は格段に減ったけどたまにこうして火をつけてしまう
「あんまり体に良くないからね」
そう言って困った様に見られた
タバコを吸っていると毎回言われる
葵が俺にそういうことを言うのは本当に珍しくてよっぽどやめて欲しいんだろうと思う
無視してぷかぷかと煙を吐いていたら「そろそろ火、消そうか」なんて言われる
少し眠くなっていたこともあって手を葵の方に伸ばすと指から抜き取られ「横になろうか」と頭を撫でられた
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