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50 真慕と葵の元 side絢
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side絢
車を降りる
お礼もそこそこに直ぐに真慕と葵の住むマンションへ向かった
今の時間は7:40
結構早い。
真慕起きてるかな
葵は8:30で間に合うとか前に言っていたし1番バタバタしてる時間かな
まぁ、とは言っても真慕は1日中家にいる訳だし、ボケっとしているだろう。葵は用意周到な所があるから出発時間ギリギリで焦るとかそんなことをするタイプじゃない
となれば、朝だろうが、行き場のない俺は行ったって怒られない
降りた車を振り返ることもせずにマンションのエレベーターに乗った
─────ピンポン 『はーい?』
少しして葵の声が聞こえる
「俺。真慕いる?」
『うん、いるよ。今あけるね』
それからガチャンという音がして玄関の扉が開いた
「昨日はあれから大丈夫だった?
先輩追いかけて行ったけど会えた?」
俺の予想通り、真慕はソファでボケっとしていた
片手に葵の手作りであろう1口サイズのパンが握られていて、なんか視界に入れるだけでこちら側の力が抜けるようなゆるっとした生き物だ
「なんか付きまとわれて色々あって、結局あいつの家に泊まった」
「え、そうなの?大丈夫だった?」
「大丈夫って何が?」
「先輩、びっくりする程心配性でしょ
絢ちゃん、うるさーい!ってなっちゃったかなって」
クスクスと笑う葵を見て首を傾げる
「それなりに色々してくれたけど、別に取り立てて言う程でもないと思うけど。」
「ふふ、じゃあこれからが楽しみだね
懐にいれた人はほんと大切にするから。
知れば知るほど、心に向き合うお仕事してる人だなぁって感じるよ。きっと」
「…?
ふーん。よく分かんない」
「絢ちゃんとは気が合う人だと思う」
「俺とあいつの気が合う?
デリカシーないし強引でどうかと思ったけど。」
「ふふ、気に入られちゃった?」
何が楽しいのか嬉しそうににこにこしている
「絢ちゃんも、何か困ったことがあったら相談してみるといいよ。
色々言われるかもだけど、話したあと絶対にすっきりできる
そういうタイプの会話術持ってるんだよ先輩は」
「葵、ゆきのことリスペクトじゃん」
自然とでてしまった「ゆき」という呼び方
葵はまた嬉しそうに笑った
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