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「うん」
今日はこれがいい。
葵は一言も聞き逃さないように、声を重ねることなく聞くことに専念してくれる
「……今日はこれ、選んだ…」
なのに、こんな汚い精液で汚して…
「パジャマ、これがいいの?」
「うん」
それ以上はなにも口にせず、押し黙る
「これお気に入りだもんね。
それじゃあ、俺の着て寝る?黒色になっちゃうけど、素材は一緒だよ
どうかな?」
このパジャマは柔らかいタオル素材のパジャマ
汗の吸収はもちろん、サラリとしているのにふわふわで気持ちいい。それにこれを着ている時は不思議とあまり悪夢を見ない
「……葵は?」
「俺は今日はこれ。だからいいよ?」
葵が今着ているパジャマは黒のジャージ。
「俺のじゃ嫌?」
お揃いで、色違いのそれ。
「…ううん、嫌じゃない…」
ふるふると首を振ると嬉しそうに微笑まれた
「…シャワー、してくる」
葵にギュッてしてもらって少しホッとした
手渡ししてもらったばかりの黒色のタオルパジャマを持って汚いものを洗い流すために浴室へと向かった
「夢精ねぇ。
…1人でも弄ってないのか。やっぱり怖いのかな…」
暗い寝室から不安そうに自分のパジャマの裾と扉をきゅっと掴んで、小さく自分の名前を呼ぶ真慕を思い出しては辛い気持ちになった
真慕とセックスをするのは夢のまた夢だと思っている
それは俺を受け入れてくれて、彼が気持ちよくて惚ける姿を見たいから。
真慕が怯えずにそういう姿を見せてくれるのはもうほぼ可能性としては低くて、だからそういうことは夢のまた夢なのだ
でも、とはいえ男の生理現象である勃起や吐精でさえ恐怖を覚えてしまうのは流石に可哀想だった
人に触られるのは嫌でも、せめて1人で抜いたりできればいいけど、それさえも怯えてできないからこういう睡眠中のときに現象として起こるのだろう
何か、不安を和らげてあげられる方法はないだろうか
真慕にはもう、辛い思いは1つだってして欲しくないのに
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