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「葵…?」
「んー?」
布団に入って、いつもの如く浅い眠りを繰り返す真慕の背中を撫でている時だった
小さな声で名前を呼ばれる
「さむ…寒い」
そう言う真慕の手に触れれば温度が無いほど冷たくなっていた
こんなにもこもこのを着ているから背中を撫でているだけでは気づかなかった
「どうした?」
「わかんない」
「いつから?」
「だから、わかんないって…言ってるじゃん」
涙を滲ませ、不安そうに布団を握る手を上から撫でる
少し追い詰めちゃったみたい
もっと早く気づいてあげられれば良かった
よしよし、と髪を撫でながら体温計を脇に挟ませる
「体起こせる?」
「……寒い…」
ふるふると首を横に振られる
低体温症では無かったはずだけど、これは冷たいな
夜遅くまで外にいたから?
帰ってきてからお風呂に入って「あっつい。」て上がってきてから水を飲んでいたけど…じゃあ湯冷めした?
風邪?
額に触れても熱はない
「ちょっと待ってて」
湯たんぽとホッカイロを取りに部屋を出る
真慕はぎゅ、と布団に体を押し付けていた
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