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99 1ヶ月記念日
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その後「ちょっと、怠い」と白状してみた
もちろんゆきがそれを面倒くさそうに受け取ることはなくて、何なら口にしたことを喜んだのか嬉しそうに懇切丁寧面倒を見てくれた
「寝るかも」
そうひとこと言えば服を楽なものに着替えさせられ、ベッドに入れられ、暖房をつけられ。
布団の中でぬくぬくしていたらそれはもう普通に眠くなる
マスク越しに欠伸をすると何故か嬉しそうにする変なやつ。
「寝れるなら寝た方がいい」
傍で本を読んでいたゆきはそう言う
「そーいうもん?」
せっかく一緒にいるのに俺が寝たらつまんないんじゃないの
布団の中からちらりと顔を出して覗けば、直ぐに目が合った
「そういうもん。大体寝れば治るの、こういうのは」
そもそも自分のことは考えていないみたいな返事。
俺の体が良くなることが一番、みたいな。
「お医者さまが言うのなら間違いないんだろうね」
だからそれに話を合わせて返事をする
「そうそう、だから寝ろ」
ふん、と何故かゆきは得意気に笑った
ほんとに変なやつ。お人好し。
「えらそう」
「言ってろ」
布団の外に出ていた手を中にしまわれ、背中をポンポンと撫でられる
昨日の今日でだるかったのは本当で、そんな俺の意識はすぐに夢の中に飛んでいった
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