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帰路につきながら、車の中でケータイを弄る
途中止まったコンビニでチキンを奢ってくれた
「ね、葵と真慕のところ行かない?すごく謝りたがってた。来てほしいって」
「……」
「何か思うところがある?俺でよければ聞くけど。」
「…」
「ちょっと待ってね、止まれそうな所で停る。ちゃんと話聞くから」
「いい、このままで。」
ほんとにとまりそうな勢いのゆきに焦って口を開く
「その…真慕からさ、前々から相談されてたの。今日のこと。
で、直前になってやっぱり無理だからって言われて。おれ、率直に嬉しかった
捉え方がズレてるのがしれないけど、頼ってくれたんだなって。だから代わりに行くのもいいよって言った
ほんとによかった、真慕の為にもなるし俺もしたかったし。
でも、終わったあと葵から謝りたいって電話かかってきて、真慕が泣きながらごめんって言ってたのも思い出して。
そしたら、そうやって焦って謝ったり泣いたりすることを、俺は喜んでやったんだなって、なんか突きつけられたみたいに、思えて…その…2人が悪くないのはわかってんのに…」
悲しくない。悔しくない。でも、口を開いたら涙がぼろぼろ出てきた
「絢もふたりも、何も間違ってないのね」
ゆきの返しっていつも丁度いい。
重すぎもせず、軽すぎもせず。
それでも、声色から話を聞こうとしてくれているのはひしひしと伝わる
「ゆきだったら、…どうした?」
俺はこういうやり方しか出来ないけど。
もしこういう時、ゆきならどうするんだろう
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