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「とりあえずソファ座ろ?」
「……いた、い?」
「痛くない。大丈夫」
「ほんと?」
「うん、ほんと。大丈夫だよ?」
真慕を落ち着けてあげたくて余計なことは言わないようにするし、できる限り明るく振る舞う
「あや……ごめんなさい…
ほんとうに、ごめんなさいっ」
「いいよって言ったのは俺じゃん。むしろ頼ってくれて嬉しかったけど」
「あおいに言われた…おれが、あやにそれをさせる権利は、あるわけないって……ほんとにそうだな、って思ったら…俺、あやになんてことしちゃったんだろうって……」
そこまで言うと涙と嗚咽が限界に達したのか咳き込み始めた
…息、苦しそう
葵なんで助けてあげないの?こんなに苦しそうじゃん。ちら、と見ればすごく辛そうな顔をしていた
その表情で何となく分かってしまう
真慕のことが好きだから、今は見守るしかしないんだろうなって。
葵はちゃんと真慕に謝らせたいんだ
悪いことをしたらごめんなさい、それをさせたいんだと思った
俺は今回のこと、悪い事だとは思わないけど…
真慕が泣きながら、でも必死に口を開いた
「……おれの自分勝手なことで、まきこんで、…大事なからだを、おれが、指示していいわけないのに、自分のことばっかりで、絢に…せ、セックスを…させてしまって、ほんとうに、ごめ、…うぅ…ごめ、なさいいい〜…っ」
「いいよ、許す。許させて。
だからそんなに謝んないでよ」
もういいから。
それでもごめんなさいと泣き止まない真慕に、許すって言ってんじゃん。とデコピンした
真慕は謝ったし俺も許した、もう引きずるのは終わりにしようよ
そのあと葵にも丁寧に謝られたし身体も痛くないか余計なお世話くらいに心配された
やっと泣き止んだ真慕は今度はしょんぼりし始めた
手を繋がれたかと思いきや俯いて、落ち込んでしまった
「絢」
「…ゆき」
「言わなくても良さそうだね」
ゆきは小声で俺の頭を撫でながらそう言った
「真慕がなんで謝りたかったのか理由はわかったし。俺の勘違いだった」
俺は2人が謝りたいほど汚いことをしたと、それを突きつけられるのかと思っていたけど、2人はそこ自体ではなくて、その行為を他人が強要したこと、それを謝っていた
まぁ、真慕は痛かったよね怖かったよねってひんひん泣いてたけど。
俺が早くこの話を終わらせたいのもあって、話題を振る
葵は最後に一言本当にごめんね、と謝ってからいつもの葵に戻った
真慕は俺と手を繋いだまま俯いていて、声をかけると目を潤ませて直ぐにべしょべしょと泣き出した
それを宥めると俯いて大人しくなる、また声をかけると泣き出す。その繰り返しで真慕ってほんと繊細、なんて思ったりする
「真慕、おいで。」
葵に呼ばれ、ぎゅ。と抱きついたのを抱き上げられている
葵はもう苦笑いだ
「絢ちゃん許してくれたし、ちゃんと謝ったでしょ?もう同じことしなければいいの。ね?
体熱くなっちゃってるからそろそろ落ち着こう?」
「だって、絢がひと言も、おれを責めないから…っ」
そう言ってまた泣き出す
真慕ってほんとにどうしようもない。
「ちーび」
「そうじゃないぃっ」
うわーん。泣きながら反論してくる
早く真慕も自分のこと許してあげなよ、俺はもうとっくに許してるよ?何なら最初から恨んでなんていない
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